自宅に文芸美術国民健康保険組合(以降、文美国保)から封書が届きました。
文美国保というのは、収入によって保険料が上下する国民健康保険(以降、国保)とはちがって、一律一定額で加入することができる健康保険組合です。フリーランスの場合、こっちの方がお得になるケースが多いので、(特にうちらの業種では)定番としておすすめされることの多い健康保険組合でもあります。
で、そこから届いた封書ですよ。中身は今年の年間の保険料をおしらせする「保険料払込通知書」でした。
びっくりしたのがそこに書かれた数字です。
見ると「賦課年額 967,200円」とある。
嘘でしょと思って見返しても、やっぱり967,200円と書いてある。
昨年は確か70万円台だったはずと確認してみたら、そっちは「賦課年額 795,600円」と書かれてました。なんと約20万円近い金額がいっきに跳ね上がっているわけです。
家族4人分の保険料なので、ひとり頭月額4~6千円程度跳ね上がった金額が、×4の12ヶ月分でこの数字になっている様子。これまでも何度となく値上がりはあって、その度に「高くなったなあ」と思っていたものですが、ここまで一気に値上がりしたのははじめてです。
さすがにこうなると国保の方が安かったりして……と市のWebサイトを確認してみると、あっちはあっちでやっぱり値上がりしているようで、まだ数万円だけ文美国保の方が安かったです。
まあそりゃそうか。こっちが値上がりしてないわけないよな。
それにしても、ただでさえインボイス制度の開始やらでお金がかかるフリーランスの人が多く出るであろうこの年に、健康保険までこの勢いで値上げとは……。高齢化とコロナ禍の合わせ技でどうにもならなかったんでしょうけど、なかなか今年は厳しい年になりそうです。
18年間、ひたすら悪化していく一方だった現実にげんなりする
ところで僕が書いたフリーランス向けの税金本にこちらがあるんですけど……
この改定前の本の初版は2005年に書いたんですね。今から18年前になります。フリーランス向けの健康保険として文美国保がおすすめですよと、どれだけ保険料が安くおさえられるか、試算した結果を載せていました。
それがこちらの図です。
この時は、保険料が月額11,400円で済んでたんですよ。これが今年は月額19,600円で、倍とまではいかないものの、ずいぶんお高くなってしまったものです。
ちなみに今のサラリーマンの平均年収はいくらかというと……
上の記事にも書かれている通り、国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると443万円だそうです。100万円以上年収下がっちゃってるみたいなんですよね。18年前のこの時だって、決して楽な時期じゃなかったはずなのに。
そんなわけでこの18年間を振り返ってみると……。
年収は100万以上下がりました。当時試算に組み込まれていた(年少)扶養控除もなくなりました。所得税には復興特別所得税が25年間限定で加算されるようになり、この度防衛費増額のためにその期間がさらに20年間追加になるようです。この本を書いた時の国民年金は月額13,580円だったものが今は月額16,590円。こちらも20%以上増えました。円安がどんどん進んじゃったから、仕事に必要な機材は軒並み値上げ。で、トドメに今年からはじまるインボイス制度。多くの駆け出し事業者が、(簡易課税で)ざっくり売上の5%程度を納めなきゃいけないようになるんでしょう。
せめてここが下り坂の終点だったらいいんだけど、まだこの先がありそうでぞっとします。
親子4人で90万円の保険料なら安いです。
私の場合、昨年中に支払った国民健康保険料は約350,000円です。一人分でですよ。
保険料は前年の年収に対して割り振られるの為、令和3年4月退職までの給与分が入ったのが大きかったようです。
昨年度の年収は年金だけなので、今年の保険料がどれだけ低くなるか楽しみです。
国保は収入に応じて上げ下げしますからねー。文美国保は人数によって上げ下げするんですよ。
独身だったら「文美最強」なのは今も変わってないんですが…
こういう現実を直視せず未だに数年政権握っただけの人達に責任転嫁してる方々を見ると救いようが無いなと思ってしまいます……。4月の選挙もちゃんと行かなきゃ…。
そうですね、あれは「まだ言ってるのか」感が強いです(^-^;
マイクロ法人を作って最低限の役員報酬を取るようにすれば、保険料は大分抑えられますね。
自分は子供一人扶養ですが、年金+健保で約70万円安くなっています。
法人は売り上げがなかった場合の実質運営費用が約40万円(法人経費80万円-役員報酬手取り40万円)なので、差し引きで30万円のプラスですね。
実際はさらにiDeCoの上限が下がって経費が減ることで税金が結構上がってしまい、あまり旨味を感じなかったりもしますが…。
マイクロ法人は定期的に気になってる手法なんですが、ついつい忙しさにかまけて&そのためにそれ以降ずっと発生する手間を考えたら…で後回しにしてしまってます。
賢い人はやはりそのへん抜け目なくちゃんとやられてるんですねー(~ヘ~)ウーン
来年、大口の借入をする予定なので
今年と来年の申告を大幅に増すので諸々どこまで上がるか心配しているんですが
何か溜息しか出てきませんね・・・
実質年収を値上げ以上に上げれる様に頑張るしか無いですね
審査のために致し方ないとはいえ、そのために多く現金を手出しせざるを得なくなるのはもやもやしますよね(^-^;
ほんと「年収を値上げ以上に上げれる様に頑張る」に尽きるんでしょうけど、一度上げたら下げることはないでしょうから、どこまでこのラットレースは続くんだろうと、空恐ろしさを覚えます。