表題の通り、5億とまでは言わないものの、うっかり1億円くらい稼げるようにならないかなーと思って、こんな本を読んでみました。
たまにこうした欲望まるだしの「振り切ったタイトルの本」を読むと楽しいですよね。脳からドーパミンがドバドバ溢れかえります。
基本的にはテクニックの羅列本
このジャンルの本というのは、だいたい内容としてはいかにSEO対策を行ってGoogleに発見してもらいやすくするかが第一で、そこで狙い目となるキーワード選定と、コンテンツ構成、あとそれをいかに手間暇かけず再生産していくか。そうしたものが多いように思えます。
その終着点がいわゆる「いかがですかブログ」の乱造なので、そうした本は正直読んでいて眉をしかめる結果になるわけですが、この本はそのへん真面目に、「そもそも来た人に満足してもらわないと収益にはつながらない」と少し違う立ち位置からまとめてあります。
そのあたりについては必ず考え方から併記されていたので、なるほどなあとうなずきながら読み進める場面もちょいちょいあって、非常にわかりやすい本でした。
ただ、ブログを表現のための媒体ではなく、商材として考えている点では同じ。やっぱり収益を考えると、「いかに効率よく収益を生み出す商品を作り上げるか」という視点は大事なわけで、そのあたりはどうしても「うーん、わかるけど、真似はできないなあ」と別世界の話として切り離さざるを得ません。
どうも自分には「億を稼ぐ」道のりは向いてなさそうです。
ほどよく網羅されているので勉強になる
この本の「おわりに」では、著者の方が次のように書かれています。
本書では「ブログの始め方」「ブログライティング」「SEO対策」「コンテンツ制作」「アクセス解析」「Twiterの伸ばし方」など、本来であればそれぞれ書籍1冊分をかけて解説するような内容を「最も重要な部分」だけに絞って解説してきました。
『ブログで5億円稼いだ方法』おわりに (勉強と改善と続けていく)
実際、読み終わった後の印象も、ほぼその通りに思えます。本来は多岐にわたる項目から単なる手順書になりかねない部分をばっさり切り落とし、ご自身の中に経験を通して培ったノウハウ部分だけ取り出して、このページ数にまとめあげた本という印象です。
それゆえに、個々のテクニックで完結せず、互いがどのように関係して、補完し合って、その先の収益に結びついていくのか、非常にイメージしやすい内容にまとまっているんですね。
ブログの運営には、それぞれのスタンスによって、色んな美学があるものです。だからこそ本書の内容は、「なにを、どのくらいまで、自分のコンテンツに取り入れるか」を判断しやすい、とても勉強になるものでした。
これからブログを作るぞーという人には、その収益化をどこまで大真面目に取り組むかは別としても、ブログを取り巻く環境を一通り知ってからはじめることのできる、良い参考書になると思います。文章も平易で完読しやすいですしね。
とはいえ、僕みたいなおじさんは1回読んだだけだと頭から抜け落ちてる部分も多いので、もうあと数回読み直しておこうかなと思います。