確定申告にそなえてクラウド会計を色々試してみる

 次のモバイル環境をこれまでのWindowsタブレット機から、MacBook Proに乗り換えようと考えています。
 絵の仕事をやる場合はどうせ2画面欲しくなるから、ノートPC自体にタブレット機能がなくたって、これにCintiq13HDをつないでもいいし、iPadProを液タブとして使うSidecarも試してみたい。絵描き用のソフトウェアについては、今使っている物はすべてクロスプラットホームになっているから、機種間の移行に思い悩むこともありません。いい時代になりました。

 ところが、青色申告用の帳簿作業を考えた時、今使用している『やよいの青色申告』から乗り換えるちょうどいいソフトウェアを知りません。デスクトップ側で入力できなくなると不便だから、MacからもWindowsからもデータが投入できないと困る。
 そんなわけで、前々から気にはなっていたクラウド会計ソフトに、乗り換えを検討してみることにしました。ブラウザベースなら、機種間の互換性とか気にしないで済みますものね。

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乗り換え候補は3つ

 クラウド候補として乗り換えを検討したのは次の3つ。

なんといっても、クラウド会計ソフトの先駆けといえばこれ。
元Googleの社員さんが起業したサービスなので、Webアプリケーションとしての作り込みに対する安心感もあります。

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今使用している帳簿入力ソフトが『やよいの青色申告』なことを考えると、本当なら一番慣れているはずのサービス。
ただ、現状デスクトップ版を使っていて、各種連携のユーザインタフェースがバラバラでつぎはぎ感がすごいので、正直あまり期待してない。

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あまり知らない。地味に評判が良さそうだったから一応試すことにする。

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 以前少しご縁があったこともあるし、Webとの親和性も高そうなイメージを持っていたので、この時点では「freeeに乗り換えかな」と思っていました。やはり先駆けだったこともあり、「クラウド会計ならfreee」という印象が強いんですよね。

連携サービスからの取り込み動作で選んでみる

 この手のサービスへ加入した時、一番使うであろう機能が「連携サービスからの仕訳取り込み」です。銀行口座やクレジットカード情報などを登録して、そのWebサービスから明細を取り込んで自動で入力を完了してくれるというやつ。クラウド会計サービスの一番の目玉だと言えます。

 まず『freee』。さすがはこのジャンルの先駆者だけあって、登録を済ませた後は「データが同期してあるのが当たり前」の状態でホーム画面が開かれます。仕訳待ちのデータとしてストックされているので、内容を確認して登録ボタンを押していけば入力作業が終わります。
 ちょっと仕訳に迷うデータがあっても、無理に登録せず、他の帳簿や過去の入力データを参照してから戻ってきていつでも仕訳をやり直せるのもいいところ。これならストレスを感じそうにありません。

 こういう「読み取らせて一気に仕訳登録していく」時に、地味~に面倒なのが勘定科目を指定していくところです。freeeの場合、勘定科目のリストを選ぶ時は、たとえば「地代家賃」を選択したいとすると「地」や「chi」とキー入力することで候補を絞り込んでいくことができます。

 次は『やよいの青色申告オンライン』。さすがにデスクトップ版よりもオンラインでデータ連携する部分の親和性は高くなってるだろうと思ったら、まったく代わり映えありませんでした。
 帳簿入力機能部分と、各種サービスと連携する部分はあくまでも別。銀行口座やクレジット履歴から仕訳を入れようと思うと、デスクトップ版と同じく「スマート取引取込」機能を開いて、データを吸い出させて、どれを取り込んでどれを取り込まないか指示して、仕訳をそこで入力して、取込指示を出して帳簿側に反映させる……という流れ。
 なんというか、勝手に同期してるんじゃなくて、いちいちインポートさせるこの手順が妙にまだるっこしいんですよね。
 勘定科目のリストを選ぶ時も、「地代家賃」を選択したいなら「地」と入力した時じゃないと候補の絞り込みを行ってくれず、非常に入力の効率が悪いです。

 最後は『マネーフォワード』。基本的にはfreeeと同じで、サービスにログインしたら勝手に銀行口座やクレジット履歴が同期されていて、それを表形式で確認しながら仕訳を指示してぽちぽち登録していくだけ。
 freeeよりも素っ気ない画面なんですけど、その分一画面の表示項目を多くとることができて、どんどん入力を進めていくのに良さそうです。

 勘定科目のリストを選ぶ時は、「地代家賃」を選択したいとすると「地」や「chi」はもちろん「ti」でも「ち(確定前の入力状態)」でも候補が絞り込まれます。すごく使いやすい。

 この時点で『やよいの青色申告オンライン』は候補から外れました。

帳簿の入力形式で選んでみる

 自分としては帳簿の入力に関しては、「振替伝票さえ入力させてくれれば何とでもなる」と思っています。逆にこれが隠蔽されてしまっていると、ちょっとややこしめの仕訳を入れようとした時に入力のしようがなくて詰むことになる。
 税理士さんとやり取りした時も、たいていはこの振替伝票形式で「この仕訳入れといてください」と指示をもらうので、非常に大事なポイントだと思っています。

 freeeで試したところ、通常の入力の流れにはどうも存在が認められず、確定申告メニュー配下の「決算の準備」欄に含まれていました。なんでこんなところに……。

 一方、マネーフォワードは手動で仕訳を入力する時の選択肢として、一番先頭の項目に振替伝票が入れられていて迷うことがありません。

 それに仕訳帳入力を選べば、スプレッドシートにどんどん入力していく要領で入力作業が進められるのもかなり好印象。全体的に、多少帳簿入力に慣れた人向けに、ちょうどいい簡素さでユーザーインタフェースが作られている気がします。

レポート機能の充実度で選んでみる

 最後に確認したのがレポート機能。

 freeeで加入を検討しているスタータープランだと、レポートとして確認できるのは「損益」レポートのみのようです。うーん、これ、総勘定元帳とか仕訳日記帳には直接アクセスできないんだろうか。入力したデータを絞り込みして確認したいことがままあるんだけども。

 マネーフォワードは「キャッシュフロー」「収益」「費用」「得意先」「仕入先」と5種類のレポートが用意されています。それに加えて各種会計帳簿にアクセスして自由に絞り込みも可。月次推移も見たりできるので、今使っている帳簿ソフトで見ている表はあらかたこちらでも確認できそうです。

 今年は消費税の関係で、9月末までと10月以降の売上を個別に集計出せないと困ることになりそうな気がしているので、なんか色んな方向から集計出せるようになってないと不安なんですよね。

最終的に決めたのはマネーフォワード

 あくまでもさわりだけさらっと確認しての印象になりますが、「老舗の会計ソフトとして、デスクトップで帳簿入力する分にはいいけど、Webの作法一般はどうも練り切れてない弥生」「会計初心者用にとにかく簡単入力を目指したfreee」「ある程度帳簿慣れしてる人向けにWebの利便性を足して作り込んだマネーフォワード」という印象をそれぞれに持ちました。

 仕訳日記帳を見て鳥肌が立つような人はfreeeが向いてますし、かんたん入力的な画面を見て「どの項目が仕訳のどれに振り分けられるんだ?」と逆に不安を覚えるような人はマネーフォワードが向いているように思えます。
 僕はマネーフォワードが肌に合う感じだったので、とりあえずこれで一年間、申告を乗り切って様子を見てみることに決めました。

 使いながら「ここ便利だ!」とか「ここ困ったぞ!」とかいう点が出てきたら、また後日紹介してみたいと思います。

コメント

  1. […] ●確定申告にそなえてクラウド会計を色々試してみる ( oiio.jp)  会計ソフトって、なかなか「これ!」って決められないんだよな。 […]

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