前回、3DプリンタでWacomのプロペン用グリップを自作してることを書きましたけど……
その最後でちょろっとふれたのがプロペン3Dです。
あまりポピュラーではないだろうと考えて後回しにした品なんですが、実は個人的には一番気に入っているペンです。おしりの消しゴムボタンを削除した分ボタンが3つ使えるようになっていたり、そのおかげで重量バランスが少し前寄りになって自分好みだったり、おしりのボタンがないせいか使っていてかっちり感が強化されている印象があったりと、いろいろ良いんですよね。
マルチディスプレイ環境ということもあり、デフォルトでは次のようなボタンの割り振りにして重宝しています。
絵作業中にメールが来たり、ちょっと資料を探したりする時に、ペンの操作範囲を液タブ上からメインディスプレイ側に即切り替えることができるので、右手をマウスに持ち替えたりする手間がなくて便利なのです。
前側のボタン穴が綺麗に開いてくれない……
プロペン3Dのグリップ装着部の軸寸法はプロペン2と同じであるため、プロペン1に最適化してあった寸法を若干調整します。この寸法は後で既存のグリップにもフィードバックをかけて、プロペン2最適化バージョンも作るとしよう。
ただ、寸法はバッチリになったものの、前側のボタン幅が広いせいか、高精細で出力をかけてみても、ドラフトレベルの縁が崩れた開口部しか形成されません。
実用上は問題ないけど、かっこ悪くて嫌だ。
3Dモデル上は問題ないんだけど、どうも3Dプリンタの出せる精度を超えてしまっている様子。試しにサポートをつけて出力するようにもしてみましたが、それはそれで結局別のガタガタが生じてうまく整いません。綺麗にヤスリがけすればいい話なんだけど、出力のたびにそれも面倒だしなあ。
出力されたモデルを眺めて、「たぶんこれ、ローレット加工の溝部分を形成するのと、開口部を形成する動作の釣り合いがとれなくて、そこに積んだフィラメントが崩れ落ちてんじゃないかな」と予測を立てたので、ボタンまわりに少し太めの枠を設けて出力してみることに。
あ!崩れてない!やった!
試しにもう一本出力してみても、やっぱり崩れない!
というわけで完成しました。
このペン、重量バランスが前寄りになってて好みというのは上に書きましたけど、自作のグリップをつけた状態だと、細くなったグリップ部分がまたそのバランスにぴったり合うんですよね。いいぞこれ……とすっかりお気に入り。
次は何を作ろうかなあ。