釉掛けしようかと思いきや、それ以前の釉薬を水で溶かす手順でずっこけるなど

 仕事場に設置した電気窯で、素焼きを試してみたのは5月末のこと。

 当時書いた日記を読み返してみれば、「これからはもっと気楽に窯を使っていきたいものです。」としめてある。それから約4カ月、稼働回数はゼロ。有言不実行も甚だしい体たらくと言えます。

 理由は一応ありはして、「忙しくなったから陶芸自体から遠のいてた」のが一点。もう一点は「エアコンかけながら窯を全力で稼働させるのは電力消費量的にどうなんだろうとためらわれるものがあった」から。
 一応電気の系統は分けてあるので、エアコンをかけたところで居宅全体のワット数を超えない限り、まずブレーカーが落ちることはないはず。そしてそれほどのワット数を消費することがないのも確認済み。
 でもなんとなく怖い。本焼き初稼働がそれになるのは少し控えたいなーということで、なんとなーくずるずると気がつけば「エアコンを1日つけなくても平気な日」を待ってしまっていたわけです。

 で、最近そういう天候になってきましたよね。
 じゃあ重い腰を上げて本焼き準備するかーと相成ったのです。

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まずは釉薬の下準備から

 「相成ったのです」とか言っても、ここは教室じゃありませんから、釉掛け準備をしておいてくれる先生はどこにもおらず。すべては自分でいちから準備しないといけません。
 そんなもんで、まずは釉掛けの下準備から。
 一応そのつもりで道具だけはそろえておいたんですよね。数カ月前に。放置してましたけど。

 この、買い置いておいたジョイフル本田製の量り売り基礎釉薬3点を、適正分量の水で溶かして、釉掛けできるように準備します。

 お店の人が言うには「粉1kgに対して水700mlの割合を基本として、後は調整」とのこと。それを律儀に守るべく計りを用いて厳密に調合します。最初だけはキチンと教科書通りやって案配を見たい人なんですよね私。

 ところが…

 買っておいたのは、透明(土灰釉)とマット地の透明(マット釉)と白マット釉の3種類なのですが、土灰と白マットがどうにもつぶつぶざらざらで滑らかに溶けきってくれません。
 釉薬が溶けきらずダマになっていると、本焼き時に窯の中で破裂するのは既に経験済み。そこだけ穴が空いてかっこ悪いし手触りも悪くなる。教室で飴釉を試していた時に散々痛感したことです。

 うーん、このつぶつぶ。こしとるか、味噌を溶かすみたいな感じですり潰すかしないと駄目かも。

 考えてみたら、教室でさわる釉薬は、いつも先生がバケツに溶いてくれた後の状態です。ひょっとすると溶く前にふるいにかけてたかもしれないし、溶いた後にこしとったりしていたのかもしれない。
 自分でいちからやると、今更こんなこともわからないのかと、いちいち発見があって面白いです。

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