引き続きクソ暑い中をスタートした4日目。台風来てるって話だったはずなんだけど、どこに行っちゃったんだろうか。もうちょっと曇り模様にしてくれていいんだけども…というくらいにこの日も快晴です。
まずはホテルから20分ほど行った先にある法隆寺の駐車場へ到着。
といっても目的地は法隆寺じゃありません。うちの娘さんがこの隣にある中宮寺の仏像を見たいというんですよね。なのでここはスルーしてそちらへ向かいます。
それにしても法隆寺って、多分遠足とかで来てると思うんだけど、まったく記憶に残ってないなあ。神社仏閣にまるで興味なかったから、見ても覚えてないんだろうな。
中宮寺の菩薩半跏像(国宝)とご対面
中宮寺っていうのは尼寺らしいですね。そーいやお寺って女人禁制なんだっけ?神社だと巫女さんとかいるし神さまとの対話ってどっちかというと女性のイメージがあるのに、なんでお寺はそうなんだろう…などと今更なことを考えつつぷらぷら歩くこと数分。
こういう細かい装飾が好きなので、道中で見かけるとつい立ち寄ってしまいます。龍かっこいいなあ。
屋根の装飾もいちいち時代が出ていて面白いんですよね。
こんな立体的な鬼瓦ってはじめて見ました。
中宮寺に到着。娘は目的が叶ってしばらく中の仏像を眺めていました。僕はというと、菩薩像にはあまり興味がないので、さらっと見たらお堂周囲のお堀にいるミドリガメたちを眺めてました。みんな寄って来てえらい可愛いんだけど、すごいでっかいんですよ。ここに捨てられたのかなあ。
次はキトラ古墳が見たいという声が出てきたので、早々に撤収して次の目的地を目指します。
キトラ古墳で朱雀の壁画を眺めることに
キトラ古墳は、車で奈良を1時間ほど南下した先にある国内2例目の壁画古墳。7世紀末~8世紀初頭に造られたと考えられていて、内部の石室内には東西南北に四神の絵(青龍、白虎、朱雀、玄武)の絵が残されていたそうです。
で、今行くとその壁画が見れますよってことらしいんですよ。そりゃ1時間かけてもいく価値あるよねーってことでやってきました、このこんもりしたのがキトラ古墳。
ふむふむと説明書きを読むなど。
併設されているキトラ古墳壁画体験館では、ここからの出土品や、どのようにして保存を行っているかの詳しい説明を見聞きすることができます。
壁画は時期によって公開するものが違うらしく、この日は朱雀でした。
事前申し込み制で、1回あたりに見ることのできる人数も限られていて、すごく厳重な部屋の中に通されて閲覧時間は10分のみ。それも、出入りは係の人にがっつり監視されて行われます。
そこまで貴重なものを見ているんだというありがたさがすごいです。
春日大社へ御朱印をもらいにレッツゴー&シカ
無料で遊んでいいですよと遊具が色々置いてあったので、キトラ古墳壁画体験館前の広場で少し遊んで、再び車で移動開始。来た道をまっすぐ戻って、今度は奈良公園へ向かいます。春日大社に御朱印をもらいに行きたいらしい。
御朱印集めにはまったく興味がないので、春日大社では1人列から離れてあちこちの装飾や造形を眺めてたり。
息子くんリクエストはシカと戯れることだったので、シカせんべいを買ってしばらく公園でそのまますごすことに。
あざとさNo.1だったシカはこいつ。裏で寝てたくせに、人が来たら間から顔を出してきて「我は神の使いであるぞよ」ってな感じにポーズ決めやがるの。
これ自体が高台にあって、しかも置物みたいに動かないもんだから超人気になってました。
一方、広場で僕と息子に大人気だったのがこちらのシカ。「長老」って呼んでました。
首元あたりの威厳が他のシカとは大違いなんですよ。
かっこいいなあ長老。
途中で疲れたのか、よっこらせと座り込んで「なでて」って感じでアゴを突き出してました。その仕草がまたかわいい。
興福寺国宝館で阿修羅像と初対面
もうこのへんで体力も尽きたんですけど、「でもせっかくだから」と立ち寄ったのが興福寺。
こちらの本坊には入れませんけど、すぐ横に国宝館があります。
そこに飾られてるのが、仏像好きにはイケメンランキングNo.1として知られる阿修羅像。
正直もう疲れてたし「まあちょっと見れりゃいいや」ぐらいにしか思ってなかったんです。何なら「実は国宝館閉まってて見れませんでした」ぐらいでもいいやって。
中に入ってみたら超すごかった。僕はあまり知識がないので阿修羅像単体でしか考えてなかったんですけど、「異教の八つの神を集めて、仏教を保護し、仏に捧げ物をする役目を与えた八部衆」というのがあるらしくて、阿修羅はそのなかのひとつなんだとか。他に五部浄や迦楼羅、沙羯羅、鳩槃荼、乾闥婆、緊那羅、畢婆迦羅といった像がすべて揃っていて、それがみんな個性溢れててかっこいいの。特に五部浄と迦楼羅がすげえかっこいい。あと乾闥婆は豹(ヒョウ)に頭を噛まれて「いてててて」って言ってるみたいでなんかかわいい。
阿修羅像は確かに優美で、繊細なラインが見とれてしまう造形でした。でもイケメン度って意味だと五部浄の方がかっこいい気もした。
昔と今って、イケメンとされる造形が違うもんだと思ってましたけど、これらの像たちを見ると決してそんなこともないのかもしれないですね。パーツを構成する線の細さがすごく今風なんだもの。
ただ、国宝館に入って一番感動したのはこの八部衆ではなくて、千手観音菩薩立像でした。見た途端目を奪われる迫力で、お賽銭を投げ込んでしばらくじーっと見とれるほどで。そのままスケッチしたくなったぐらい。
外に出ると夕焼け空で、また夜のインスタ映えスポットを目当てに若者たちの集まる時間がはじまろうとしています。
疲れたので混みはじめる前に抜け出してホテルへ帰還。夜は持参してきたNintendo Switchのドックをホテルのテレビにつないで、みんなでビリオンロード(桃太郎電鉄のパクリゲーム)をして過ごすのでした。