今回のツーリングのメインであるはずが、後回し後回しにしてやっと来ました東照宮。
さすがに平日とあって人がまばらにしか居ません。おかげであたりは静謐な空気に包まれていて、ゆったりと世界遺産の情緒にひたることができます。
まったくノーマークだった三仏堂の中には千手観音・阿弥陀如来・馬頭観音といった三体の大仏さまが祀られていて、これがまた想像以上にでかくて、しかも金色に輝く姿が立派なんですよ。おおすげえ…としばらく見とれてました。
大猷院(たいゆういん)の豪壮さにふれる
続いては徳川家光の霊廟である大猷院(たいゆういん)。なんでも三代将軍家光さんは家康じいちゃんをすごく尊敬してたらしくて、死んだ後もおそばに仕えたいということで、家康じいちゃんを祀る東照宮のそばにこれを建てたんだとか。
家光さんの遺志として「東照宮を超えてはいけない」という厳命があったために華美な装飾は抑えられているんですが、それが余計に豪壮さを醸し出している気がします。いかにも武士の霊廟っぽい。
是非写真を拡大して見て欲しいくらい(クリックすると大きくなります)、これが最高にかっこいいんですよ。
大猷院の入り口である仁王門をくぐると、上に階段が続き、その先には二天門。その先の階段を上がっていくと夜叉門があり、そして山頂に祀られる家光の拝殿にたどり着く。
これらの浮世離れした豪壮な門たちは、それをくぐる度に天上へと近付いて行くような錯覚を起こさせてくれて、最後夜叉門からのぞく拝殿を目にした時には、本当にそこが天上に住まう人の在処であるような気持ちにすらさせる迫力があります。
なんせこの立派な構えに似つかわしくない人気のなさなので、醸し出される神聖さがすごいんです。
拝殿の中には実際に徳川家光が身につけていたとされる鎧兜も飾られており、中の人の説明に「へー」「ほー」と感心しながら、ひとしきりお祈りを捧げてきました。
東照宮はさすがの壮麗さだった
最後にまわってきたのがメインイベントである東照宮。さっきの大猷院は家光さんの霊廟でありお寺だったみたいなんだけど、こっちは徳川家康さんを御祭神とする神社だそうです。言われてみれば「宮」だもんね。
さすがメインだけあって、こっちは人がそれなりに増える。これ、休日だとものすごい混みようなんだろうなあ。
人が多いので、大猷院の人あらざる世界に片足つっこんだような不思議な雰囲気はなく。ただ、装飾や構造の手間暇金のかけ方に、さすがは日本の歴史の中で最も確固たる権力構造を築き上げた人を祀る場所だ…と感心するばかり。いわば日本のピラミッドみたいなもんだよなーとか思いながら敷地内をくまなく見て回ります。
欄干は柱手すり土台が分かれておらず、一枚の石から削り出してる
家光さんのお墓は非公開だったので、まさか家康さんのお墓が眺められるとは思いませんでした。
すごいなあ。こういうのが丸ごと全部残ってるっていうのが、最後に勝ちきった人であることの証だよなあ。
それを裏付けるように、東照宮そばに設けられた宝物館には、家康が関ヶ原で身につけていた甲冑であったり、様々な身の回り品が飾られていました。
気がつけばすっかり夕焼け空
午前中で見て回るつもりだった東照宮。その規模をなめてました。気がつけば閉館時間の17時を過ぎていて、下山して駐車場に戻る頃にはみやげ物屋さんもすべて営業終了。それだけ歩きづめだった足もすっかり疲れてしまっていたので、いろは坂方面に向かう気力はもうなくなっていました。
というわけで、バイクに乗って駐車場を出ると、そのまま一直線に千葉へ出発。一切休憩を取ることなく走り、20時過ぎには自宅に着いていました。それもこれも外環が出来て、都内を経由せずとも千葉まで帰ってこれるようになったおかげです。
Hotels.comのポイント期限延長という外部要因から突発的に出かけたツーリングでしたけど、思った以上に楽しめました。定番観光地であっても平日に行くと閑散としていてすごく楽しいというのがわかってしまったので、今後はちょくちょく暇を見ては、またバイクに乗ってそういうところへ出かけてきたいなーなんて思います。
次は白川郷かなー。宝川温泉も行きたいなー。