日曜日に、有明のビックサイトで行われていた『デザインフェスタ Vol.55』というイベントに行ってきました。
実はまったくこのイベントの存在を知りもしなかったんですけど、数日前からTwitterで「これいいな」という作品がやたらと目に付くようになり、よくよくツイートをたぐってみればこのイベントに出展する人の宣伝だったということが続いて気になったのです。
なんでも、「オリジナル作品であれば誰でも参加できる」というアートイベントらしい。
ここ最近燃えていたパソコンくんたちの立体化に絡んで、「3Dプリンタで立体化したあれこれを販売する人たちの、仕上げレベルと値付けのバランスを参考にしたい」と常々思っていたため、これは勉強になりそうと急遽お出かけしてみたわけなのでした。
ただただ「すごいなあ」と思うばかり
東京モーターサイクルショーやクリエポで見慣れた会場には、多数の個人ブースと、飲食系の屋台、そして、表現の場を得てライブペインティングやライブ演奏を行うアーティストたち。
思わず近頃感じずに済むようになったはずの美大コンプレックスが再び鎌首をもたげてくるほどに、「自分ができなかった生き方」を選んだ人たちのエネルギーに、一抹のさみしさを覚えたりしつつ、広い会場を立体造形にのみ絞ってひとつずつ見て回りました。
昼から行ったんですけど、そうやって絞り込まないと全部なんて見て回れない規模で、ぜんぜんなめてた、ごめんなさいって感じ。
ただ各ブース、写真撮影NGのところも多かったので、基本的にはお話して許可を得たとこでしか撮っていません。なので写真は少なめですが、見るべきものはたくさんありました。
Qholiaって3Dプリンタが超絶精細ですごいんです
まずここは絶対見るぞと決めていたのが国産3Dプリンタ『Qholia』のブース。フィラメントを溶かして積層させるFDM方式でありながら、そうとは思えない精細な出力をTwitterで見かけてすさまじく気になっていたところです。
台の上に並べられたサンプルはすべて出力したままの後加工なし……らしいんですが、積層痕がぜんぜんない。サポート切断痕や最後の出力終わりに少し糸引きした突起あたりを見てFDMだとわかりますけど、一瞬光造形方式だと言われても「そうですか」と思い込んじゃいそうです。可動式人形とかをいじってみても、関節に変なひっかかりがないんですよね。どこまで精度高く出てるんだと。
特に最近パソコンくんの顔を出力して、顔面に浮かび上がる積層痕に難儀していた身としては、このキャラクターが持っている盾の模様なんてほんと信じられないレベルです。
ただ気になる出力時間を聞いてみると、やはり相当細かく積層させていく分、印刷時間もそれなりにかかるようで、このキャラクターの場合で7時間くらいは必要みたい。そして本体価格もお安くない(うちの3Dプリンタの6倍くらい)だけに、思わず「うーん……」。でも、コンシューマ用途サイズのFDM方式でもこのクオリティは出せるのかと、未来が楽しみになる展示でした。
『秘密結社おとりさんズ』のブースでは色々勉強させていただきました
かわいい鳥さんたちの群れに思わず足を止めてしまったのがこちらのブース。『秘密結社おとりさんズ』というらしいです。めっちゃかわいい。
こういうところの流儀には無知なのでどこまで話していいのかわからず、恐る恐るの聞き方になってたんですけど、気さくに色々教えて下さいました。
まずこのキャラクターたちは光造形の3Dプリンタで出力したものだと。
これを無塗装のままと着色済みのものの2パターンで販売されてたんですが、着色はすべて手塗りだっていうんですね。それはまさに自分がやりたいパターンでもある。だから余計に参考になりました……というか、これ筆で塗ってるのか……すさまじく上手い。すごい。
独特な質感の塗膜が気になったので塗料についても聞いてみたら、「よくぞ聞いてくれました」とアーミーペインターという塗料について詳しく教えてくれました。ペイントされた方が、そのまま日本総代理店の方だったみたいです。
日本のプラカラー系とは違って、海外はミニチュア塗装用の(まったく有機溶剤を含まない)水性塗料があるとは聞いていましたが、こういう質感なんですね。これは確かにいいなあ。
そしてガチャガチャのコスパはやはり異常すぎる……
色々見てまわって、それらの造形品質や価格帯に慣れたあたりで遭遇したのがガチャガチャなどの景品を企画・販売している株式会社SO-TAのブース。
これが500円っていうのが、もう価格破壊すぎて一瞬脳がバグりました。
この造形で、しっかり着色済みで、それで500円とか、ガチャガチャのコスパはやっぱりオバケすぎる。
もはや別ジャンルとは思いつつも、どうしても身近なのはこっちなので、自分の作った立体についてもどうしてもこの基準で値段を考えて「無理」ってなっちゃうんですよねー。いやガチャガチャすごい。
そういえばガチャガチャが並んでるところを通る度に「現場猫」のシリーズを探してるんですけど、いまだに出会ったことがありません。欲しいんだけどあれ、どこにあるんだろう。
そして値段設定として思うところは……
歩きづめで疲れましたが、非常に勉強になることばかりの一日でした。
そうして思うところとしては、やっぱり最近作っていたパソコンくんたちの立体物について仮に販売するとした場合……
「ざっくりとヤスリがけまでは済ませた未塗装品」が2,500~3,000円、「塗装まで済ませた品」が5,000~6,000円、ぐらいにはなっちゃうかなあと。
それでも欲しいって人、います?
なんとか着色済みを3,000円くらいで販売できる方法があるといいんですけどね。
3,000円なら手が出せるかなー
一式ですか?一体ですか?
一体です~。
ビックサイトでのイベントって、どこかに登録すると無料の招待券が送られてくるのだけど、このイベントは前職と関係ないから知らなかったです。
建設系とか文具系のイベントにはよく行くのですが、ブースで説明を受けるのに無職だと対応が違いますね。
片っ端から送ってきたりしますよね(笑)
一時期、ひたすらDMキャンセルの手続きをしてた気がします😂