GWに茨城県の大洗へ一泊二日で行ってきた 2日目

 明けて2日目は、午前中をホテル前の海岸で過ごした後、チェックアウトを済ませてからこれもすぐ目の前の大洗磯前神社からスタートとなりました。

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大洗磯前神社を散策する

 この神社の御祭神は大己貴命(大国主命)と少彦名命。大国主命は因幡の白ウサギで皮を剥がれて泣いてたウサギを助けてあげた神様で須佐之男(スサノオ)命の子孫。海からやってきた少彦名命を相棒に日本の国作りを進め、完成したら天照大神に取り上げられちゃった神様です(ちなみに少彦名命の方は、一寸法師のモデルになった神様と言われてるらしい)。

 鳥居から海が見えるのがすごく特徴的。あの海へ至る道の先には磯が広がっていて、そこにも鳥居が立っています。そこが大己貴命(大国主命)と少彦名命の降臨した地らしいです。

 この様式の本殿があるとこって、どこも決まって静謐な空気が漂ってて不思議な気持ちになります。伊勢神宮なんて、敷地の中がすべてこの雰囲気に覆われてますものね。
 また行きたいなあ。シーンと気持ちを落ち着けることのできるあの空気、大好きです。

 そういや艦これで思い出したんですけど、この大洗という街、「ガルパン」で有名なガールズ&パンツァーの聖地扱いされていた街なんですね。あっちこっちに看板が立ってて、「そういえば聞いたことある!」と現地に行ってはじめて気づきました。
 ちなみにガルパンも見たことないので、特に思い入れはありません。もしあったら楽しかったんだろうなあ。

らぽっぽなめがたファーマーズヴィレッジで舌鼓

 昼食の時間が近づいてきたので、大洗を撤収して千葉方面へ南下開始。途中で明太子屋に寄ったりしながらやってきたのは行方市です。

 千葉に引っ越してくる前は横浜の東戸塚に住んでましてね。その駅で降りると改札を出た正面に「らぽっぽ」というポテトアップルパイのお店があるんですよ。それが美味しくて、ちょいちょいおみやげに買っては、晩飯後のデザートに食べてました。家族全員大好物(ただし娘も息子も小さかったせいであまり覚えてない様子)。

 そのらぽっぽの体験型農業テーマパークというのが、この行方市にあるのです。

 どうやら廃校になった小学校を改装して使ってるみたい。校庭には屋台が並び、屋内には試食や産地直売野菜、そしてレストランが入っています。

 今晩家で食べるデザートにしようと当然のようにポテトアップルパイを購入。あと目に付いた野菜を買ったりパンや芋や色々と。
 息子はここのポテトアップルパイを一切記憶してなかったんですけど、帰宅して一口食べた途端に気に入って、あっという間にホール買いした半分以上を1人でたいらげてました。あまりの気に入りっぷりにみんな譲るしかなかった…。

鹿島神宮でロマンを想う

 昼飯を食って腹がふくれたところでさらに千葉方面へ南下。今度は鹿島市に立ち寄ります。ここがこの旅行の最終目的地。

 何があるかというと、鹿島神宮ですね。はじめて来ました。

 ここの御祭神は武甕槌大神(タケミカヅチノオオカミ)。雷と剣の神様です。めっちゃかっこいい戦いの神。
 この神様が、天照大御神の命を受けて上でふれた大国主命の元へ行き、「この国天照大御神に譲れや、ええやろが、のお?」と召し上げて国譲りが成り、その後の天孫降臨(天照大御神の孫たちが日本の地に降臨した)へとつながる重要な役割を果たしています。

 残念だったのが宝物殿が長期の休館に入っていて国宝である日本最古最大の直刀(金銅黒漆平文拵・附刀唐櫃)を見ることはかなわなかったこと。でもここなら千葉からたいした距離じゃないし、また来ればいいかな。

 それにしても、ロマンだな…と。

 実は昨年夏に伊勢神宮へはじめて旅行するまで、こういう「神様」というものはまるで意識したことがありませんでした。この旅行中も息子なんかは「神様なんているわけないし」とぶー垂れてたんですけど、それがまさにちょっと前までの自分。単なる縁起物くらいにしか思ってなかった。
 でも伊勢神宮へ行って、その規模と空気に言いようのない感動を覚えて、そこから古事記を読んだりするうちに、「これはロマンだ」と思うようになりました。

 自分にとって、神様がいるかどうかはあまり重要じゃないのです。

 大昔に。それこそ今のように情報網がない、そんな大昔に、日本全国で共有できる何らかの物語があったわけです。そこには様々な登場人物がいて、各地で「おらが村の推しは○○様だ」みたいなやり取りがあったとします。しますというか、そのやり取りを想像してみる。そして、それぞれ立派な神殿を建てて祭るわけですよ。
 それが今この瞬間に至っても、神様としてそれぞれの地が変わらず「推し」を祭ってるんです。

 大洗の艦これやガルパンじゃないですけど、これがもし古事記というベストセラーがあり、そこの登場人物をそれぞれの地が推しキャラとして全国規模で祭ってきたとしたら…。その祭ってきた道のりと思い入れが「ロマンだなあ」と思うわけです。

 最近は、そのロマンの壮大さにふれることが心地よくて、神社巡りが気に入っています。
 …と、息子にも説明してみたんだけど、伝わったかなあ。

あと何枚こういう写真が撮れるのかとしみじみ

 鹿島神宮の中には神のつかいである鹿さんがおりまして、そこでしばらく休憩した時に何気なく撮った一枚の写真。

 これまでずっと、よちよち歩きだった頃からずっと、どこかに出かけるとこうして姉弟で並んだ後ろ姿を撮ってきたような気がします。いつも僕らを先導して、何があるのかなというワクワクが伝わってくる背中だったり、楽しかったねーとウキウキした気持ちが伝わってくる背中だったり、後ろ姿なのでそこに表情はないんですけど、何か必ず感情が伝わってきて笑みがこぼれちゃう2人の背中。

 気がついたら、いつの間にか弟の方が姉の背丈を追い越していました。

 大きくなったなー…と。

 あと何回こういう写真が撮れるのかわかりませんけど、こうして撮れる関係のまま、歳を重ねていけるといいなあ…。旅行から帰ってきて写真を整理しながら、そんなことを思うのでした。

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