パソコンまわりはどうしても配線があふれかえるので、ケーブルの露出を最低限にとどめる方法が何かないかなあ……と考えて、ある時期からこちらのダクトを机の天板裏に付けるようになりました。
柔らかい材質なのでノコギリで天板と同じ長さに切ってあげて、何カ所か木ネジでうちこんでやれば作業終了。簡単に設置できるわりに効果が高いのでとてもお気に入りです。
ただ、冒頭イラストでも書いた通り、中の配線をやりかえようとフタを開けたら、そのままだとぼてっと全部のケーブルが落っこちてきちゃうんですよね。なので現状は次のようにゴムひもを張って、中身が落ちてこないようにしています。
これの正体は手もとにたくさんあった木ダボをこれまた手もとに余ってたゴム紐で結んだだけ。
用途が満たせればいいやーと思ってたんですけど、これがなかなか使いづらい。すぐ抜けちゃうんですよね。ダクト内の配線をいじってたら、その振動で木ダボが回ってダクトから抜けて外れたり、そもそも木ダボに結んでるゴム紐があっさり外れちゃったりとか。ムキーってなります。
3Dプリンタであれば、こんな間に合わせじゃないきちんとした何かを生み出せるはず。
実用品製作の第2弾として、いつでもダクトのフタを開けてストレスなく中の配線をいじれるように、何かいい感じのフックを作ってみようというわけなのでした。
じゃあ試作をしてみましょう
すぐ抜けるとうざったいから、適度にひっかかる爪が欲しい。それでいて、決まった方向にひねればすぐ抜ける気軽さは欲しい。うーん、どんな形状がいいかなあ……ってことで、ダクトの穴間隔を測って、なんとなくそれっぽくおさまりがよさそうな形状をFusion360で作ります。
試しに一番低い精度で高速出力させてみました。
実際にダクトへあててみるとこんな感じ。カチッとおさまって、そのまま落ちてくる気配もありません。
おー、一発でいい感じのが出ちゃったな。俺は天才かもしれない……と自画自賛。
対にしてはめてみることにする
そしたら今度はもう少し高い精度で一対のペアを出力して、完成品をひとつこさえてみることにしましょう。
対になったフックふたつは、4mmのゴム紐で連結させます。これがダクト内に張られることで落下を防止するわけですね。
当初は金具でかしめようかと思ってたんですが、こんな強度もいらないとこにそない真面目な処理はいらんだろうと思い直してインシュロックで締め付けるだけにしました。簡単簡単。
ダクトにはめてみるとこんな感じ。
おお……いい感じじゃないかな。
ゴム紐も適度に張りのある感じで、両サイドのフックがゆるくもきつくもなくはまっている案配がちょうど良いです。
うん、バッチリ。フックを持って少し外に押し出して縦に回せばダクトの穴を通って引き抜くことができますし、なによりグレーの色合いがマッチしていて「これ元からこういうの付いてんだよね?」と思うくらい違和感なくおさまってくれてます。
少し手直しして大量生産を開始する
何度か抜き差ししてみて、少し穴を通したゴム紐を納める凹みが浅く感じたので(その分外側にゴムが出ていてダクトの穴に引っかかる)、ここの凹みを左右とも0.5mm深くして再度試作を出力してチェック。今度こそ問題ないと判断して、一気に大量プリントを指示して家に帰りました。夜のうちにせっせと働いて完成させといてくれることでしょう。
というわけで翌朝。収穫のお時間です。
いやー、いっぱいできてますね。ひと目でわかる不良品もなくて良い仕事をしてくれてます。
そしたらベースからひっぺがして……
多めに出力しておいたので、微妙に荒れているようなものをはじきながら、必要個数分をゴム紐で連結していきます。
既存の木ダボで間に合わせていたゴム紐を全部撤去してこれに付け替えると、ピシッピシッとジャストサイズではまっていく感じが何とも気持ち良くてたまりません。ついでに少し配線をやりかえたんですが、今までとはちがって、明確に外そうとしない限りびくともしない落下止めのフックたち。すごく快適に作業することができました。
画像奥の木ダボの時にあった外観上の違和感が、手前の今回作ったフックだと本当に感じないんですよね。見た目も実用上の使い勝手も、満足のいく仕上がりになって良かったです。
すごいや
ほんとに、元からついてたような出来ですね。
また、翌朝の収穫ってのが、いい。笑
そうなんですよ、ベースからバラバラバラ~と外す瞬間が、ほんと「収穫」って感じで気持ちいいんです(笑)
いっそのこと、ゴム紐をやめて、ゴムを止める真ん中を伸ばして向こう側の溝に届くようにしたらいかが?1個で済む気がする。
必要な時、差し込んで落ちないし。ケーブル変更するときは、手前に少し抜いて、ケーブルを外したり、嵌めたりできるし。
それだと差し込む時に、その高さより上にケーブルをもう一方の手で保持してなきゃいけないので逆にめんどくさいですね。今の形だと、垂れ下がってるコードを、まとめて下からゴム紐で上に持ち上げつつフックをかけることができるので楽なんです(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン
こういうコードカバーがあるのですね?
知らなかったです。
ゴムはリング状のヘアゴムを携帯ストラップをつけるみたいにくくってつければ、
ゴムは2本どりになるけど、結び目の見た目がもっとスッキリしそうですね。
この配線ダクトはおすすめですよ~。便利です。