分解して取り出してみたはいいものの、基板がむきだしだったために「これじゃあCintiqのベゼルに両面テープで貼り付けられない……」となってしまったトラックボール。
むきだしが問題なんだったら、ケースつければいいってことか、そこに3Dプリンタあるもんなと思い至りましたので、またまた3Dソフトでモデリングして、ええ感じのパーツを吐き出させてみることにしました。
とはいえケースか。どんな形状がいいだろう……。そんな複雑な形状、まだソフトの使い方も途中で練習止めちゃってるから、よくわかってないしなあ。
とりあえず箱形におさまる容器を出力してみる
難しく考えても仕方ないので、とりあえずは簡単に。すぽんと箱状に収まるボックスを出力して、それでどうなるか検証してみることにしました。
各部の寸法をはかって箱にすると……こんな感じかな。
ジャストサイズにしすぎたみたいで、あっちもこっちも微妙に狭い。
トラックボール本体は押し込めば入るちょうどのキツさな感じですが、ケーブルは入らないですね。特に容器にはめ込むジャバラ部分(名前がわからん……)は完全に入りません。
本体ももう少しスムーズに出し入れできた方がいいので、メインの収納部は0.5mmずつ広げましょう。ケーブル収納部は5mmほど広げて、あと簡単に配線隠しになるフタをつけてみました。
うっかりサポートを設定せずに印刷してしまったため、フタ部分は下からの支えがないまま出力されてしまいました。それでも崩れずに出てくれていたので、とりあえずはめ込んで寸法を確認。
良い感じにおさまってくれたので、全体サイズはこれで良さそうです。あとはどこまで綺麗にまとめるかですね。
ちょっとCintiq Pro 24にあわせてみて、そのおさまり具合を確認してみたり。
ちょうどサイズは良い感じです。こんな感じで貼り付けたいんですよね~。
ケーブルの収納部分をフタができるようにしてみる
やっぱりボールのメンテナンスをしたい時もあるだろうし、常時目に入るところだから、もうちょっと綺麗に仕上げた方がいいだろうなあという気持ちもあって、ケーブル収納部分をもう少しちゃんと仕上げることにしました。
具体的にはフタをつけて開け閉めできるようにすることで、中身の出し入れを容易にして、かつ見栄えも整えることに。
フタといえば爪だよな……ということで、こんな感じに設計してみました。
出力できた箱にさっそくはめ込んでみるも、あっさりと爪が折れちゃってアウト。材料自体に弾性がないせいもありますが、積層方向と力のかかる向きが揃ってしまっているので「折れて当たり前」以外の言葉がありません。
でもおさまりとしては断然こっちの方がいいなあ。といって積層方向を変えるわけにもいかないし、さてどうしよう。
ケーブル収納部分のフタをスライド式にしてみる
爪でパチンと閉じるのはどうやら諦めた方が良さそうです。じゃあ他に何が考えられるかというと……あ、そうか、スライド式にしてみよう。
さっそく設計を変更して出力してみました。
こんな感じで、フタに突起を設けて、それが箱側のガイド内をスライドしておさまるようになってます。ちゃんと突き当たりがあるので、フタを押し込めばぴっちり面イチで閉じられるはず。
さっそくトラックボールを中におさめてフタを閉じてみると……
おおお!完璧!!凸凹するようなこともなく、綺麗にフタが閉じられて箱状の固まりができあがりました!
ケーブルの出し口もこんな感じ。自分で言うのもなんですけど、無理矢理おさめました感がなくて、「これはもうこういう製品でしょ?」ぐらい綺麗にまとまってる。すばらしい!
ただまあ、この色がどうしても……というか素材感か、PLAのツヤテカしたチープな感じが、どうしてもトラックボール側との一体感を損ねてしまっているのは否定できません。
あ、そうか。そうだよプラモと同じく塗装しちゃえばいいんだ。なんだ簡単な話じゃないか。
そんなわけで、より素晴らしい仕上がりを目指して、さらに仕上げ塗装を行ってみることにしたのでした。
積層方向・・・
そんなのがあるんですね。
素朴に、90度向き変えてやれば大丈夫なんじゃね?って思ったりしたんですが、
そんな単純じゃなさそうですね。
でも、爪からスライドへの変更に思いつくのが凄いと感じます。
着色・・・
やはり、ウェザリングも・・・
下からミルフィーユのように一層ずつ積み重ねていくことになるので、前後左右いずれも真横からの力に弱いんですよ。これを避けるには縦に90度回転させるしかなくて、それはそれで他の問題が出るという。
ウェザリングはやんないです!(笑)
最後のはそのまま製品化できそうなケースになりましたね。
コレがもし私だったら、フィラメントをケチって、
一作目をカッターとかヤスリとかルーターとかで削って
終わりにしてしまいそうな気がする…?
3Dプリンター、あると便利ですね~
カッターとかヤスリで削って調整するよりも、図面直して出力させた方が手っ取り早いんですよ。ほんと楽で素晴らしいです、3Dプリンタ。