昨日もまんがで描いた通り、『NINTENDO LABO: VR KIT ちょびっと版』を買いました。
ちょびっと版とはいえ、箱に入っているダンボールシートは縮めようがないのか、けっこう大きめの箱に入っています。
箱の中身はこんな感じ。
組み立てパーツにあたるダンボールシートがたくさんと、ハトメやシールなどの細かいパーツ群、VRゴーグルに取り付けるレンズ、LABO専用ソフトなんかが入っています。専用ソフトにはミニゲームの他に組立説明書も収録されていて、実際の組み立て工程を1ステップずつアニメーションで見せるのに加えて、そのアングルを変えたり拡大縮小したりしながら確認もできるという、「絶対に迷わず作らせる」意気込みにあふれた内容となっています。
これについては、「作る」という工程もひとつのアトラクションですものね。
組み立てはけっこうガチで時間がかかる
実際に組み立て終わったのがこちら。
最初は簡単なJoyコンケースで練習させて、次にVRゴーグル、それから風車…と順を追って作っていきますが、まあ疲れました。使っていてバラバラになってこないよう良く考えられた構造なのと、1ステップずつ組み立て説明を見なきゃ進めない説明書のおかげで時間がかかることかかること。
バズーカに至っては、まじめに完成まで2時間以上かかりました。このレビューのことが頭にあったので自分で組み立てましたけど、本来はジグソーパズルのように作ること自体を楽しむべきで、子どもと一緒に(もしくは子どもだけで)1日がかりでやるのが良いんでしょうね。
作ってみた感想としては、小学○年生とかについてる紙の付録を「めっちゃコストかけてしっかり丁寧に作りました」みたいな感じ。よほど雑に扱わない限りは、綺麗に切り離せるし、綺麗に組み立てできるよう折り目がつけられてもいます。
よくこういうの作らされたなーと懐かしくなりました。
画質と使用感
ダンボール製の見た目はどうしてもスマホ用の簡易VRキットを連想させます。100均なんかで今どきは売ってたりしますよね。なので「バズーカなどの紙製ギミックで遊ぶことが本命で、VRについてはおまけレベルだろう」と若干なめてかかっていたのが正直なところです。
だってこれだけついて4,000円弱とか、ちゃんとしたVRゴーグル代と考えるにはお安いですもん。
ところが実際装着してみた感じは、良い意味でまったくの別物でした。
スマホのあれは、「見ようとすれば3Dに見える」というものでしかなく、ピントの合う範囲や画質も知れたものです。一方、SwitchのVR KITはというと、付けた瞬間からしっかり空間に入り込める。見ようとしなくても目の前に3D空間が広がります。
専用品なのでゴーグルにセットされたレンズとのマッチングがしっかり取られていることもあるでしょうし、そもそもレンズのグレード自体も全然違うんだと思います。そのレンズ手前の空間が広めに作られているおかげか、なにげにメガネを付けたままでもがっつりと顔に押し当てて違和感なく使えるところがすごい。
ただ、手で保持する分、以前試したことのあるPC用VRヘッドセット並の没入感はありません。
でも、おもちゃとして楽しむ分には、逆にこれぐらいの方が安全で良い落とし所のような気もします。
画質は、付属のソフトがお試し感あふれるミニゲームばかりなこともあって、個人的には「Nintendo 3DSの3D空間に入った感じに近い」ように思えました。ドットの網目感とか。でも、視界が3D空間に覆われる体験は圧倒的で、水槽の中の映像ではアシカがこちらへ迫ってくる時に思わずのけぞりますし、寿司を箸でつまんで口に運んでこられた時には口の中が空のままなことに違和感を覚えます。
バズーカを使って楽しむ付属ゲームではその没入感が遺憾なく発揮されていて、エイリアンをひたすら狙撃していく単純なゲームなんですけど、遊園地のアトラクションよろしくひたすら楽しかったです。
第一に照準にズレを感じない。ゴーグルの動きに追随して動く景色のタイミングやトリガー押下から射出に至るタイミングにまで遅延を感じない。これが感覚のシンクロ度合いをものすごく上げていて、ひたすら無邪気にゲーム世界に没頭することができるみたい。
惜しむらくは「楽しい」といっても、やはり本気のゲームではないこと。
これにもっとしっかりした作りの連射のきく銃を組み合わせて、昔よくあったバーチャコップみたいなガンシューティングを遊びたい!
これ用に本気で作ったアドベンチャーゲームをやってみたい!
思わず色んな欲が湧いてきてしまいます。
どうやらYouTubeの3D映像視聴にも使えるみたいなので、それについても後で試してみたいと思います。
今後の展開にものすごく期待したい
実際にプレイしてみた今、Nintendo SwitchとVRは実は始めから想定されていた組み合わせなんじゃないか…という気がしています。
ドックにはめれば大画面で遊べる。取り出して単体で遊ぶこともできる。そこに、ゴーグルにはめればVR空間で楽しめるという使い方が、同じレベルでしっくり来るような気がするんですよね。なんといってもワイヤレスで、しかも切り替えなしに即楽しめてしまうのがえらい。
まずは安いおもちゃ然としたVR KITで魅力をわかってもらって、「これならもっと本格的なものが出たらウン万円でも出すよ」と思わせてからが本番なんじゃないか、いや本番であって欲しい。そう思えるだけに、今後の展開がものすごく楽しみです。
そもそも、すでにこんなの作ってる人もいたりしますしね。
とりあえず個人的には4月26日にアップデートがかかってVR対応になる『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が本番なんですけど、その先にはSEGA AGESでバーチャ・コップ2が復刻されたり、バーチャルボーイソフトがDL配信されたり、アローン・イン・ザ・ダークみたいな初期ポリゴンの名作ソフト空間に入って遊べるようなアドベンチャーソフトが花盛りになったりと、そんな未来を妄想せずにはいられません。