ある日Twitterをぼけーっと眺めてたら、3Dプリンターを数多く扱っているSK本舗さんが、新製品の特製フィラメントについて「タイアップ募集」とツイートしていました。
見てみると、ツヤ消しのマットフィラメントが多数ラインナップされている様子。質感の良いマットフィラメントであれば常用品として揃えておきたいところなので、これは是非とも試したいところです。
で、駄目もとでお願いしてみたら、「いいですよー」とご快諾いただけて、このようにマットフィラメントを2種類提供いただいたわけなのでした。
今回提供いただいたのはマットグリーンとマットレッドの2種。
ちょうどペングリップのカラーバリエーションを増やしたかったところでもあるし、こちらで使用している3Dデータを使って、出力品質を試してみることにしましょう。
マットグリーンはこんな感じ
それでは試してみましょう。まずはマットグリーンから。フィラメントが深くて暗くていい感じの緑色で、否応なく期待が高まります。
0.5kgのリールは、うちで使っているAdventurer3にはジャストフィット。ちゃんとフィラメントホルダーにおさまります。
当然フタも閉まりますよ。このとおり。
ワコム プロペン3D用のグリップデータを送信して出力開始……で待つこと2時間。
できましたー。
マットグリーンの仕上がりチェック
では出力品を検証してみましょう。第一印象は「ほんとにマットだ!マットとか言いつつ半ツヤ止まりだったりしない!ツヤ消し緑かっこいい!」です。
プラスチックの安っぽいテカりがない分、色調が落ち着いて見えるんですよね。ザクというには少し濃い緑ですが、思わずそのへんのモビルスーツを出力してみたくなる色です。
出力は、普段使っている設定のままで行いました。妙に糸を引くとか造形が崩れることもなく素直な仕上がりです。
爪でひっかくと多少痕は残りますが、そこまで柔らかい印象は受けません。マット系のフィラメントだと、柔らかくて折れやすいものもあるんですけど、そういう脆弱さは感じないです。けっこうぐりぐりと力を入れてグリップをペン軸に押し込んでいっても、割れたりすることはありませんでした。
積層痕はこんな感じ。今回積層ピッチは0.1mmで出力を行っています。
ハーフマクロのレンズに付け替えて撮るとこんな感じで積層痕が出ているようですが、老眼の入ったじじいの目では積層痕は認識できません。
総評としては、第一印象で書いたように「ちゃんとマットだ」に尽きます。光の加減によって、紙粘土製っぽい浅さになったり、濃い深い色に見えたりと変化はしますけど、とにかくマットです。しかも原色じゃない、この中間調の淡い色合いな緑。それでツヤ消し。
特に神経質なところもないようですし、これはストックに足しておきたいフィラメントです。
マットレッドはこんな感じ
続いてはマットレッド。こちらも期待大の色です。
さきほどのマットグリーンと同じく、こちらも当然Adventurer3のフィラメントホルダーに収納可能です。
やはり同じく、ワコム プロペン3D用のグリップデータを積層ピッチ0.1mmで出力してみましょう。
できましたー。
マットレッドの仕上がりチェック
それではマットレッドの仕上がりチェックです。第一印象は「目に痛い赤!」です。
こちらもツヤ消しではあるんですが、その鮮やかな赤色のせいもあってか、先ほどのマットグリーンと比べてしまうと少しプラスチック感が出ているかも。グリーンの方が優秀すぎるんだよな……。
出力品質は上々です。細かいローレット加工もちゃんと潰れず再現されてる。
積層痕も、じじいの老眼では視認できないレベル。優秀です。
というわけで、こちらもマットレッドとしては何も問題なく満足のいくフィラメントです。色の好みとしてはもっと深い赤が好きなので、少し鮮やかに過ぎるところが気になりますが、それは完全に好みの問題でしかありません。
フィラメントと出力品の色比較
最後に、リールに巻かれた状態と、実際に出力したものを比べて、どの程度色合いが変化して見えるかをチェックしておきましょう。
まずマットグリーンはこんな感じ。
実物は写真ほどには大きく色の差は出てない印象ですが、フィラメントの方は鈍く光るツヤ感があるので、その分だけ色の深みを感じます。出力品はそのツヤが消える分、色の深みも抑制される印象で、光の加減によってはこちらの方が浅く見えたり濃く見えたりするのが面白いところです。
続いてマットレッドはこんな感じ。
こちらは出力品の方が「濃い赤!」という感じ。フィラメントを見て想像する赤よりは、少し鮮やかなものが出てきてる気がします。
どちらも原色ではなく、微妙な色調に調整されているのがすごく好印象。ラインナップにある黄色もちょっと赤みが足されてる感じで気になるんですよね。
今は防湿庫が満杯なので、そこに空きができたら、これも追加で買い足して試してみたいと思います。
今晩は。
紹介していたフィラメントのSK本舗のHPを覗くと、レジン式を押していますね。3Dプリンターを始めるには、フィラメント式とレジン式、どっちが良いのでしょうね。
フィラメントに透明素材の物はあるのでしょうか。層を重ねていくので透明素材は難しいのかな。
フィギュアとか精巧な制作物を求めるならレジン式、工業製品とか実用品的な方向で楽しむならフィラメントかなーって個人的には考えてます。
レジンは材料の管理・取り扱いが少々やっかいですし…。あ、透明を求めるならレジンでしょうね。フィラメントで透明は難しいんじゃないかなあ。
アドバイスありがとうございます。
作りたいものは、壊れたプラスチックのような実用品になると思うので、フィラメント式になるかな。きたみさんの過去の記事を見て、導入を検討してみます。