シートとの色合わせのためにと導入したAliExpress製のサイドバッグ。
見た目と使い心地はバッチリ気に入っているのですが、ロウ引きでカチコチだったキャンバス地が、どうも使うにしたがってほぐれてきたようです。ある休日に遠出をして、走り回って休憩時にちょっと確認してみたら、バッグの底がべったりとマフラーに接触していて、表面のロウが溶けちゃってました。
こんな感じで、バッグが箱形を保てなくなって垂れちゃうみたいなんですね。で、見事マフラーに接地しちゃうぞと。
幸い、表面加工のロウは溶けても、綿100%のキャンバス素材自体は溶けることがありません。なので以前使っていたナイロン素材のバッグのように穴が空いちゃう恐れはない……ことがたまたまわかったのは不幸中の幸い。
ただ、バッグの中が熱であぶられるのは好ましくないですから、なんか考えないと駄目ですね。
3Dプリンタで底を作ろう
最初に考えたのは、よくある底板をつけること。だらーんと垂れると縦に長くなってマフラーに触れちゃうんだから、じゃあ垂れないように突っ張ってやればいいんじゃないかと考えました。
じゃあその底板をどうバッグの底に固定するか……と考えているうちに、そもそも箱状の底を作ってハメ込んでやればいいんじゃないか?と思いつきました。
そんなわけでさっそく作ってみた。
うちの3Dプリンタで出せる大きさは15cm角の立方体までなので、一発で底を覆う大きさは出力できません。そこで、両サイドのカップと中央の底とに分割し、それがきっちりはまる溝を持つ接合パーツを組み合わせて仕上げることにしました。
とりあえずここまで作った段階で一度バッグの底にハメ込んでみて、足りない長さを計測します。
そしたらその長さ分の底をもう一個出力して合体。できあがりました。
バッグの底に仕込んでみるとこんな感じになります。これだと開口部が広く保ちやすいから、今回の目的がなくてもあった方が良さそう。
ハメ込んだ状態を外から見るとこんな感じ。綺麗な箱形になってくれてます。ちなみに一部変色してるのは、件のマフラーに触れて溶けちゃった部分です。
この箱、どうやってバッグの底に固定するかも色々考えていたんですが、実際にハメ込んでみると箱自体が突っ張り棒のように底を押し広げながら固定されているため、特に追加の工夫は必要ない様子。地味にやっかいだと感じていたので、これは思わぬ誤算で助かりました。
装着してクリアランスチェック
ではバイクに再び装着してみましょう。
こんな感じにおさまりました。蓋を留める前なので、これが一番垂れ下がった状態になります。
素晴らしい、過去に例を見ないほど、マフラーとの間隔が保たれてます。これなら全然問題は起きそうにありません。
とはいえ、また走り回ってたらほぐれて垂れ下がり出すんじゃないのー?という心配はあったので、しばらくは走る度に様子を見ていました。
一番最近だとこんな感じ。
確かに装着直後よりは垂れてきた感はありますけど、底自体がたるんで縦に伸びたりしないので、相変わらずマフラーとの間隔は広く保たれたままです。
仮に万が一マフラーと接触したとして、その場合も内容物との間にこの箱が来るため、そこで熱が遮断される安心感もあるし、まず大丈夫かな。
ただ、この底をハメ込んだことで、バッグ両サイドにあるドリンクホルダーポケットはどちらも使えなくなってしまいました。意外と重宝していた場所なので、この部分だけ少し逃げを設けた箱を後日作り直すかもしれません。
サイドバックの底板というかbox、良いですね。私のサイドバックにも欲しいです。
でしょー、快適ですよー?