ThinkPad X1 Yoga (2019)を買いましたのです

 すでに何度か書いていますが、昨年末にモバイル仕事環境を一新させて、新しくノートパソコンを買いました。Lenovo の ThinkPad X1 Yoga という2 in 1タイプのペン対応モデルです。

 1カ月くらい試してからレビュー書こうかなーと思ってたら、なんか仕事の方は忙しくなっていく一方だし、試用とか言いながらバリバリ本番用途に活躍しまくってくれているし、そうこうするうちに次々書きたいことが増えていくし……。
 それぐらいにいいマシンです。買って良かった。

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本体スペックとオプション構成

 ThinkPadの製造元であるLenovoの直販を利用すると、本体構成を細かくカスタマイズして注文することができます。
 英語配列のキーボードにするのは欠かせないところですし、そうそう買い換えるものでもないので、できる限り高スペックにして注文しました。CPUは最上位、ディスプレイは4K。LTEもありにしたのでSIMカードを挿して使うこともできます。

 とうとうノートパソコンも6コアになったんですねえ。5GHzには届かないものの、最大クロックも4.7GHzですし、このへんで性能不足を感じることはなさそうです。

CPUインテル Core i7-10710U プロセッサー
コア数/スレッド数:6コア/12スレッド
ベース動作周波数:1.10GHz
ターボ・ブースト時最大周波数:4.70GHz
キャッシュ:12MB
メモリー16GB LPDDR3 2133MHz
GPUIntel UHD Graphics
ベース動作周波数:300MHz
最大動的周波数:1.15GHz
ビデオメモリー:32GB
内蔵ストレージ256GB ソリッドステートドライブ
(M.2 2280, PCIe-NVMe) OPAL対応
OSWindows 10 Home 64bit – 日本語版
ディスプレイ14.0型UHD液晶 (3840×2160 IPS 500nit)
マルチタッチパネル(10点)
本体色アイアングレー
キーボード英語キーボード(バックライト、指紋センサー、NFC付、WWAN対応)
内蔵カメラIR & 720p HDカメラ(マイクロフォン付)
ペンThinkPad Pen Pro(Wacom AES2.0)
ワイヤレスLANアダプターインテル Wireless-AC 9560 (2×2) + Bluetooth (vPro対応)
ワイヤレスWANアダプターFibocom L850-GL 4G LTE CAT9
RJ45拡張コネクターあり
指紋センサーあり
NFCあり
TPMセッティングTPMあり(TCG V2.0準拠,ハードウェアチップ搭載)
電源アダプター45W ACアダプター (2ピン)(USB Type-C)
内蔵バッテリー4セル リチウムイオンバッテリー (51Wh)
保証2年間 引き取り保証
2年間 アクシデンタル・ダメージ・プロテクション

 これに、『ThinkPad Pen Pro用ホルダー (製品番号: 4X80J67430)』と 『ThinkPad イーサネット拡張ケーブル 2 (製品番号: 4X90Q84427)』を別途追加しています。前者は、USBコネクタに差し込んで使うことのできるペンホルダ(無駄に5個入り)で、後者は本体の拡張コネクタに挿して使うLANアダプタです。
 結果から言うとこの2つはいりませんでした。ペンホルダは使わないし、拡張コネクタは最初から本体注文内容に含まれてた……。

3つの動作スタイルが便利です

 ThinkPadといえば、打ち心地の良いキーボードと、唯一無二の使い勝手を誇るトラックポイント。若干味付けの変化はありながらも、それは今も変わっていません。

 まず基本はこのノートパソコンスタイル。前述のキーボード&トラックポイントに加えて、このフットプリントで14インチという画面サイズは、快適のひとことです。事務作業がはかどります。
 2 in 1スタイルであるため、ディスプレイが360°裏側まで回ります。なので、寝っ転がった膝の上に乗せて使う場合も、ほぼ180°近くまで画面を開いても全然OK。常に自分と正対する見やすい位置まで画面を開くことができるのは、この手のパソコンの地味なメリットです。

 ビデオを見たりしたい場合は、このテントスタイル。正直「そんな使い方しないよiPad Proあるもん」となめてたんですが、意外と多用しています。逆にiPad Proをさわる機会が激減しました。

 ヒンジがかなりがっちりしているので、この状態のまま前後させたり持ち運んだりしても、パタンと倒れ込むような心配がありません。それがiPad Proよりも重宝するようになった大きな要因。意外とスピーカーの音質もいいです。
 あと、ノートパソコンとして使っている分には画面にふれることがありませんから、iPadのように指紋ベタベタの画面で見るはめになることもありません。あれ、画面暗転時にいやでも目につくから、地味~にストレスだったんですよね。

 さらに二つ折りになるところまで折り畳んだらタブレットスタイル。絵を描いたりする時はこのモードです。

 従来のYogaは、リフトンロックといって、このモードになる時にキーボードが本体筐体内に格納されるギミックがあったらしいんですが、2019年版からその機構はなくなっています。
 面白いギミックだから、あったら惚れてたんでしょうけど、なきゃないであまり気になりません。ギミックを廃止して剛性を上げておいてくれた方がいいかな。キー入力自体は、ある程度画面が裏にまわると受け付けないようになっています。

 画面がグレアパネルなので、反射防止コートがほどこされてる(注文票にはそう書いてる)とはいっても、天井の電灯からの映り込みは半端ありません。雑誌を下に敷くとかして、角度つけないとちょっと描きづらいです。

本体の端子類はこんな感じ

 ThinkPadといえば、今も昔もお仕事に使うマシン。そのイメージを裏切らず、本体には「お仕事にはこんぐらい端子が必要だよね」という感じで、端子類が充実しています。ミニマリズムがおしゃれだよねという現代の流れに真っ向から逆行するスタイル。大好きです。

 左側面には奥から順に、USB 3.1 Gen2 Type-C (Thunderbolt3 対応)コネクタが2つ(最奥が電源兼用)、イーサネット拡張コネクター2、USB3.1 Gen 1、HDMI、マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャックと並びます。

 絵仕事用に時折Cintiq13HDをつないで使うつもりなので、特にアダプタを介すことなくCintiq 三つ叉ケーブル(電源・USB・HDMI)のUSBとHDMIが挿せるのは嬉しいポイントです。

 右側面は奥から順にセキュリティ・キーホール(多分ケンジントンロック)、USB3.1 Gen 1(Powered USB)、電源ボタン、ペンスロットと並びます。

 USB-Aポートが左右どちらにもついてるのは重宝しそうです。それにしてもケンジントンロックで使ったことないな……。

 イーサネット拡張コネクター2は、こんな風にアダプタを挿すことで有線LANケーブルの口を設けることができる端子です。もう有線LANのジャックの方が本体より分厚いから、こうでもしないと無理ですもんね(本当は引き出し式のジャックが理想だけど)。

 たまにルータやブリッジの設定をする時に有線LANが欲しくなるケースがいまだにあるので、こうしてプレーンなLANコネクタが備わってくれているのは助かります。

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オプション装備いろいろ

 せっかくなので外で通信できるようにLTEをつけときました。本体背面側にスマホで見られるようなSIMスロットがあるので、そこにピンを突き刺してトレイを取り出し、SIMカードを入れてやればLTE通信が可能になります。

 タブレットで使っていたY!MobileのデータSIMをこちらに転用して使っています。

 NFCもつけておいたので、トラックパッドに何やらマークが付加されています。ここにセンサーが入っているみたいですね。当たり前ですけど、ここにSuicaなどのFericaカードを置いてみても何も起こりませんでした。

 つけておいてなんですけど、正直用途が思いつきません。多分オフィスで機器使用権限の認証につかうとか、そういうシステム利用前提のオプションなんだと思う。後々暇ができたら、自前のプログラムからアクセスして遊べないか、少し情報をあさってみたいと思います。

 ディスプレイ上部には、IR & HDカメラがついています。IR付きにしたことで、ディスプレイを開くと顔認証してログインまで自動で完了してくれます。
 カメラの上にはスライドスイッチがあって、これで物理的に蓋をすることができるようになっています。

 セキュリティ的に不安という場合は、ここが赤くなっていれば、仮にカメラがハッキングされたとしても、覗き見される心配は物理的にありません。

電源仕様など

 付属のACアダプタはそこそこ小型で、USBC PDの45W仕様となっています。

 詳細な出力仕様は 20V 2.25A / 15V 3A / 9V 2A / 5V 2A。

 そこそこ小型とはいっても、ケーブルは本体側とコンセント側の2方向に伸びてて邪魔くさいし、今どきのUSB PD ACアダプターよりはかさばるので、これは仕事場の机周り専用にして、普段はCheeroのUSB ACアダプタを持ち歩くようにしています。

cheero 2 port PD Charger USB-C PD 45W + USB-A 合計 57W (パワーデリバリー対応 充電器 小型アダプタ) 対応機種へ超高速充電 AUTO-IC搭載 折り畳み式プラグ 2ポート CHE-328
cheero
cheeroのPower Delivery (PD) 対応2ポートアダプタがさらに高出力可能になりました! USB-C出力口はPD45Wまで対応!USB-A出力口とあわせると合計出力57Wで、コンパクトながら2つの機器を急速充電することができるUSBコンセントです。

 あと、自宅の寝床にはAnkerのPowerPortを使って充電ステーションを作ってるんですけど、そのUSB C出力(30W)でも警告は出ますが充電することができました。

 高パフォーマンスモードで使っていても残量が増えていくぐらいなので、寝る時につないで立てかけておけば、朝には余裕で満充電状態になっています。

 こんな風に、専用品に頼ることなく電源の口が色々増やせたりするの、ありがたいですね。良い時代になりました。

つけて良かったオプションと、正直いらなかったかなーと思うオプション

 注文から納品まで1カ月近くかかることもあって、注文時に色々「ちょっと欲しいかも」的なものまで付けちゃったりしたんですが、いざ届いて使ってみると「これいらなかったな」というのがちょこちょことあります。だいぶ損する買い方をした気がする。
 そんなわけで、自分と同じく購入を検討している人がいたら参考になるかもしれないので、次注文するとしたら絶対選ばないなというオプションを書き留めておきたいと思います。

 まずいらなかった筆頭が4K ディスプレイ。
 14インチの画面に4K (3,840×2,160 315ppi)はいらないです。Windowsのスケーリングがいけてないからというのもあるんですけど、もしそれがいけてる仕様になったとしても、WQHD (2,560×1,440 210ppi)で十分だと思う。
 4Kはバッテリーの持続時間にも悪影響が出るし、内蔵GPUだと貧弱すぎて、デスクトップまわりのウィンドウ表示ですらデフォルトのデザイン優先設定では力不足を感じます。

 NFCもいりませんでした。コンシューマー用途で選ぶものじゃない。

 冒頭でもふれてますけど、わざわざオプション品を「せっかくだから」とプラスして注文したペンホルダとイーサネット拡張コネクター2はどっちもいらなかった。ペンホルダはまず使わないし、イーサネット拡張コネクター2は本体に標準添付なのか本体側の注文で知らず知らずに足されていた(いらない場合は明確になしを選ばなきゃいけなかった)のかもよくわかっていません。いずれにせよ急いで必要なオプションでもないんだから、本体を受け取って、それから考えてもよかったなあと思います。

 一方、つけといて良かったなーと思ったのがIRカメラ。顔認証でログインできるのはめちゃくちゃ便利です。デスクトップにも付けたくなったくらい。暗い部屋だと照度不足で認証できなかったりしますけど、そういう時は手元の指紋センサーが働いてくれるのでまったく不便を感じません。

 LTEもつけておいて損はないオプションでした。スマホでテザリングできるからこれがないと絶対困るというシチュエーションはないですが、地味に便利。じわじわと便利。やっぱりパソコン単体でさっと取り出してさっとメールを完結できたりするのは楽です。

 総じて大満足なんですけど、個人的に痛かったのは4Kかなあ。これだけは次に買う機会があったとしたら、絶対に選ばないと思います。

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