「画面が狭い?だったら画面を増やせばいいじゃない」ってことで、Cintiq CompanionとCintq13HDを組み合わせて使ってみる

 モバイルのノートPCとして使えて、かつ絵も描ける。その選択肢として昨年GalaxyBook12″を買いました。優秀だと思っていますし、満足もしています。

 ただ、「絵作業を行う」ことにのみ着目した場合これがベストかというとそんなことはなく。どうしてもCintiqシリーズと比べた時には、ペンのレスポンスや描画感覚等、越えられない壁がそこにはあります。

 大阪に長めに滞在する。さてその時の作業環境をどうしよう。そう考えた時まず浮かんだのはGalaxyBook12″を持っていくことでした。ただ、今回は車で移動するので、荷物の量をあまり気にする必要はありません。

 さて目の前にはGalaxyBook12″を買って以来使わなくなっていた初代CintiqCompanionがあります。仕事場の押し入れには、CintiqPro24を買って以来使わなくなったCintiq13HDが箱にしまわれた状態で眠っています。
 初代CintiqCompanionとCintiq13HDは世代が同じ。つまり、使われているペン技術も同じ。ってことは相性がいいはず。

 こりゃ面白そうだ。今回の帰省ではCintiqCompanion & Cintiq13HDで仕事環境を作ってみることにしました。

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マシンスペックの弱さは否めないものの、13インチ画面ひとつよりは明らかに作業がはかどる

 そんなわけで実家に帰ったら早速2台をつないで作業環境を作ってみました。どどーん。


 あまって行き場を失っていた2台なのに、こうしてつなげてみるとめっちゃ贅沢!すごく快適そうな雰囲気です。

 さすがに世代が同じだけあって、特にドライバを入れ直したりする必要もなく、CintiqCompanionもCintiq13HDも、つなげば即協調して動きました。色味も同じ2画面で、かつペンの反応もまったく同じ。
 とりあえず一番頻繁に使うツールパレットだけ手元の画面側に残して、あとのツールパレットと画面プレビュー表示は向かいに立てたCintiqCompanion側へと追いやって作業してみると、感覚の補正いらずで2画面を行ったり来たりできるおかげか、13インチ1画面で感じていた画面の狭さは特に意識することなく作業できます。

 やっぱりCintiqCompanionだと非力さは否めずというところはありますが、2画面にしたからと遅延が目に見えて大きくなることもなく、思った以上にこれは実用性のある組み合わせだなと。持ち運びできる作業環境としては、今までのどれよりも快適です。そりゃそうですよね、非力とはいえCintiqシリーズが2画面ですもん。

 ちなみにCintiq13HDの接続端子はHDMIでCintiqCompanionにはminiDisplayPort出力しかないため、次のようなminiDisplayPort – HDMIメス端子変換アダプタを用いて両者を接続しています。

エレコム Mini DisplayPort (オス) - HDMI (タイプAメス) 変換アダプタ 15cm ブラック AD-MDPHDMIBK
エレコム(ELECOM)
Mini DisplayPort搭載機器のデジタル映像を、HDMIコネクターを持つテレビやディスプレイ、プロジェクターなどに出力できる変換アダプターです。

画面の並べ方は縦2面よりも横に2面並べた方がいいかもしれない

 縦2画面で2日ほど作業してみて、意外と立てた画面側はペンで押しづらいことがわかりました。CintiqCompanionはタッチ操作に対応しているので、ペンでツールパレットを突こうとすると、小指側側面が画面に触れてしまって、そっちに反応してしまうのです。
 それを避けようと手をつかずにペン先だけ触れるようにしたら手がぷるぷるするし、少し強めに押すと画面が押されて後ろにずれる(そして押した位置も微妙にずれる)し…と、少々力加減が難しい。

 ならばと、CintiqCompanionをメインの描画環境にして手元に持ってきて、タッチ操作に対応していないCintiq13HDをツールパレット専用と割り切って右手側に寝かせて置いてみたら、作業のテンポを妨げず格段に使いやすくなりました。
 ただ、これだと全体プレビューを常時表示させておく用途には少し向いてない…。
 CintiqCompanionの右側からは接続ケーブルがにょろにょろといっぱい生えているので、今ひとつ画面を右側そばに寄せきれないのも少し残念なポイントです。

 結論としては、Cintiq13HDを右側へ縦向きに置いて、かつ傾斜をつけてやるのが良さそうです。傾斜をつけると、その下に接続ケーブルを通すことができるから、画面をぴったり寄せることができるし、縦にした分前方奥に突出させてやれば、そこに全体プレビューの窓を置いて見やすさを少し改善することもできそうです。

 問題は「どうやって縦に傾斜をつけて置くか」ってことなんですけど…3Dプリンタでもあればそういうスタンドを設計して貼り付けちゃうんだけどないしなあ…とりあえず本を挟む感じですかね。

結局作業を行う上で一番障害だったのはネット環境

 …と、まあ色々書きましたけど、結局それで作業は捗ったのかというと、正直ダメでした。機材うんぬんの前に実家のネット環境がしょぼすぎる。寝泊まりする和室の片隅に作業スペースを設けて機材を広げたんですが、WiFiの電波がそこまでほぼ届いてなくて、ケータイで撮った写真の同期や仕事用データの同期なんかをすべてDropBoxに頼っている身には、苦痛としかいいようのないまだるっこさを強いられました。

 手持ちのモバイル環境を使えば、その辺のネット環境を快適にすることはできますけど、1日ならまだしも数日をそれで作業するとなったらデータ量がどうなるか…恐ろしい。多分その通信料に費やすお金で、最新の電波が広く飛ばせるWiFi親機を買ってきて据え付けた方が良いような気がします。

 どうしようかなあ。あんまり勝手に環境をいじるのも後で怒られそうだし。

 それについては、次回帰省時までの課題にしたいと思います。

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