
「一家にひとつこれは必要だよ!」と声高らかに宣言したいアイテムのひとつに、ノギスがあります。中でもノギスの目盛りの読み方を知らなくても使えるデジタルノギスは超便利。
そんなわけで、軽量で測定品を傷つける心配のないカーボンノギスを従来は使っていました。
ところがノギスって、あまりに便利すぎて、家や職場や整備道具や車の中や、あちらこちらに常備したくなってくるんですね。いついかなる時も正確に寸法を測ることの利便性は、何よりも代えがたい優先事項なのです。
そんなわけで、Amazonで特価セールになってた時、つい手がすべって買っちゃったのがこちらのステンレス製デジタルノギス。
ステンレス製だと測定品を傷つけかねないから、まあバイクとか車両整備する時に使う感じかなーと思っていたんですが、使ってみたらこれがまあ便利なこと。今では主役の場をカーボンノギスから奪い取り、デスクサイドで毎日のように3Dプリンタ出力品を計測する役目を担っています。
ダイヤルが!便利!むっちゃ使いやすいんです!
デジタルノギスなので、測定すると寸法が液晶画面に表示されます。便利ですね。

それ自体はカーボンノギスも同じで、しかもあっちはカーボン製だけあって軽い。一方こちらはステンレスだから微妙に重い。あと金属だから、机の上で雑に扱ってるとあちこちぶつかって傷を付けそう。それが、カーボンノギスの方を愛用していた理由でもあります。
ところが、極微少な寸法を測りたい時、こいつは非常に強みを発揮することがわかったんです。たとえばこうした造形物で「ちょっとこの目の直径はいくつぐらいかな」と測りたくなった時。

このノギスだと何の苦も無く測れてしまうんですけど、これがカーボンノギスだと微妙に厄介だったんですね。それというのも、物体には静止摩擦力という力が働くから。静止している物体は、動き出しを妨げるように摩擦力が働くものなんです。

だから、「ちょっとだけ動かしたい」と思って力を入れたら、つい動き過ぎちゃう。ほんのちょっとじわっと動かすのが案外難しい。
そこでこのダイヤルですよ。最初、なんでこんなとこにわざわざダイヤルが必要なんだろうと不思議だったんですこれ。

このダイヤルを親指で左右に動かすと、先の静止摩擦力による動き出しの力のヤマを感じることなく、一定の力で測定部を動かすことができるんです。これが極微少な寸法を測りたいという時、本当に役立ちます。
物を挟んだり、穴の広さや深さを測ったりと、対象にノギスの測定面をしっかりあてて測る場合は、当然こういう機構は必要ありません。バイクとか車両整備の場合はもっぱらそちらの使い方なので、カーボンノギスさんには、そちらで今も活躍いただいてます。
ただし工具箱の中は向いてません……
そんなすっかりお気に入りのステンレスノギスさんですが、ある意味非常に困るおせっかい機能がひとつあります。それは、測定を開始すると自動で電源が入ってしまうところ。こいつを使う時は、電源のON/OFFを気にする必要はありません。測定部を動かせば勝手に電源が入り、現在の寸法を表示してくれるのです。
実は、この特徴があるために工具箱の中には入れておけません。振動で少しでも動くと電源がONになってしまうので、工具箱に入れて持ち運んでいたら、あっという間に電池が空になってしまうんです。
それもまあ、今回車両整備用じゃなくて(それだと工具箱の中が定位置になるから)、デスクサイドに置いて使おうと思った大きな理由のひとつ。いちいち電源ボタンを押さなくていいから、わかった上で使う分には便利なんですけどね。
コメント
仕事に必要だったので、ステンレス製のノギスを使っています。最小測定が0.05㎜です。
でも、最近は老眼でバーニアの読み取りが難しくなってきたので、デジタル式が欲しくなっちゃいました。
カーボン製というかプラ製のは2個持っていて、1個は雑誌の付録でした。1個は退職時に会社に置いてきたのだけど、もう1個はどこにしまったのかなあ?
デジタル、楽でいいですよー。1回使うと手放せなくなりました(笑)