模型製作の中で、なかなか苦戦している作業。それは「顔パーツに目を入れる」作業です。失敗する確率が結構高いので、どうにか安定してできるようにならないか、色々と試してみました。
試したことというのは、治具を作ってみたり目を描くのに使うペン自体を変えてみたり。パターンとしては「治具+ガンダムマーカー」「治具+三菱ペイントマーカー」「治具+4アーティストマーカー」の3つ。
また、目を入れる作業は仕上げにも近い作業なので、やり直しができる状態にもできたらいいね、ときたみさんと話していました。
今回は、そんな試行錯誤して結果どうなったのかを書いていこうかと思います。
治具はこんな感じ
今までは顔パーツに直接目を書き込んでいたわけですが、あまりに失敗する確率が高いので、きたみさんが3Dプリンタでオリジナルの治具を作ってくれました。治具は顔パーツに被せて使う形になっていて、ずれることもありません。
目を入れる位置にちょうど穴が空いているので、そこをマーカーのペン先でちょいちょいっと塗りつぶすことで、きれいな目の形を書くことが出来ます。すごい!
しかし、ペンの種類によってはうまくいかないこともあり……。3パターン試してどうだったのか、簡単に書いていきます。
「治具+ガンダムマーカー」の場合
まずはガンダムマーカーから。
ガンダムマーカー(細先)の場合、ペン先が治具の穴に対して細すぎるという問題がありました。他にもインクの出が良すぎたり、まったくでなかったり、一定じゃないという問題も。
ペン先が細いため、穴の中をぐりぐりと繰り返し塗りつぶさなくちゃいけなくなるのですが、ぐりぐりしていると急にドバッとインクが出て、きれいな形にならない…… ということが多々ありました。
なので、フェルトタイプのペン軸に変えてみました。……が、これをやると次の三菱ペイントマーカーと同じく「ペン軸が抜けてしまう」現象が出てしまいます。治具とガンダムマーカーを使って目を入れる作業は難しいという判断になりました。
「治具+三菱ペイントマーカー」の場合
続いて今度は三菱ペイントマーカー。
三菱ペイントマーカーの場合だと、ペン先の太さは問題ありませんでした。ちょうどいい太さ。しかし、このマーカーもインクの出が一定ではありません。また、ペン軸が治具に引っかかって抜けてしまうことがしょっちゅうあったんですよね。すっごくやりにくいです。
目を書いている最中に「もしかしたらペン軸が抜けちゃうかも……」という不安があると、ペンの押し付け方に遠慮がでちゃうみたいです。そのため、三菱ペイントマーカーも目を入れる作業には向いていないという判断に。
「治具+4アーティストマーカー」の場合
最後は4アーティストマーカー。
4アーティストマーカーの場合も、ペン先の太さに問題はありませんでした。インクの出に関しても一定で、非常に書きやすいです。そして、三菱ペイントマーカーのようにペン軸が抜けてしまう心配もありません。完璧!!
何よりこの4アーティストマーカーの素晴らしい点は、エナメル塗料であることです。そのためエナメル溶剤をひたした綿棒で拭うと消し取ることができるんです。
試しに水性クリアでコートした顔パーツに目を書き込んで拭ってみたところ、下地のクリア層を荒らすことなく、見事に4アーティストマーカーで書いた箇所だけを消すことができました。
つまり、何回でもやり直すことができます!ほんとに完璧です!!やり直せるの最高!!!
……ということで、目を入れる作業には「治具+4アーティストマーカー」の組み合わせを使うことになりました。治具を使うことで、誰がやっても同じ結果になるので安心感があります。
目を入れる作業に対する不安がなくなったので、治具を作ってくれたきたみさんに感謝です。
やり直しができるのは良いですよね。
治具もあるし、作業スピードは格段に上がったんでは?
そうですね!
やり直しがきくと、精神的にも落ち着いて作業できるようになります!
おお!うまくできましたか。
良かったですね。
ありがとうございます!本当によかったです!
この模型って展示会用になる感じ?
そうです!デザフェスに出展する予定です!