GSIクレオスの新塗料『プレミアムトップコート UVカットスムースクリアー』は、つや消しレベルがかなり向上していた

 自作のフィギュアだけでなく、市販のプラモデルも含めて僕は仕上げにつや消しクリアを吹くことが多く、それで塗膜の保護と質感の統一をはかっています。水性塗料がメインなので、主にこちらのつや消しクリア(H20)を使っていました。

 そのつや消しクリアに、新商品として『プレミアムトップコート UVカットスムースクリアー』が登場したのは昨年末のこと。

 紫外線による退色を軽減するUVカット効果、擦れ傷から守る傷耐性の向上効果、しかも容量1.8倍なのに実売は2割弱くらいしか高くなってない。どっからどう見ても弱点がありません。

 異なるつや消し材を混在させてしまうと質感の統一を図れないと思い手を出さずにいましたが、ようやく手持ちのつや消しクリア(H20)をすべて使い切ったので、全面的に乗り換えるべきか否か、とりあえず一本買って試してみました。

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つや消しレベルが一段上がった仕上がり

 最近はパソコンくんのデカいバージョンを作って遊んでいます。これのボディの仕上げに、今回は新しいつや消しクリア(GH101)を使ってみました。

 こっちの小さい方のパソコンくんは、以前つや消しクリア(H20)で仕上げたものです。

 そしてこっちが、新しいつや消しクリア(GH101)で仕上げたもの。

 まあこの角度だとわからないですよね。手に取って、天井の明かりが当たる向きにしてみましょう。

 こっちが既存のつや消しクリア(H20)で仕上げたもの。

 個人的な印象としては、つや消し!とは言いながら少ししっとりとしたツヤが残っているように思えます。ただ、半ツヤ状態というほどはない。これはこれで、塗膜全体がしっとり落ち着く感じで統一されるので、お気に入りの質感でした。
 今までは。

 続いてこちらが、新しいつや消しクリア(GH101)。

 顔パネルの方はクリアで仕上げたのでテカテカでして、これが思いっきり光を反射する方向にして写真を撮っています。ところが見てわかる通り、ボディの方は一切つやがありません。本当に「つや消し!」なんですよこれ。
 光を反射しないおかげか、ボディ面に多少の粗があっても気づきづらいように思えます。だからすごく仕上がりが綺麗。こっちの方がさっきのチビ版より面積で4倍あるから、平面の粗はもっと見えていいはずなのに、綺麗に平坦に見えるんですよね。

 悲しかったのがこちらの手のパーツ。既存のつや消しクリア(H20)で一度仕上げ終わっていたものの、うっかり床に落としてしまっていて、それをルンバが部屋の清掃ついでに食べちゃったもんだから傷だらけになりましてね。今回ボディ部分を塗る際に、こちらも塗装をやり直してあわせてつや消しコートしたんですよ。写真左側がそうです。

 そうしたら、右側の手と質感がぜんぜん別物になっちゃった。やはり既存のつや消しクリア(H20)だと少しツヤが残っているのに対して、こちらの新しい方は一切ツヤがありません。
 こりゃ、傷がつかずに置いてあった方も、つや消し仕上げやり直すしかないな……。

白化しない好ましい特性はそのまま

 つや消しクリアというと、一番最初にクレオスの水性缶スプレータイプを使った時に、「一度に厚く吹いてしまうと、その部分が白くなってしまう」となった悲しい実体験があります。これを白化といいます。

 ところがその後プレミアムタイプが出て、それを試したら厚めに吹いても白くならない。むしろ厚く吹いたことでしっとりした落ち着いたツヤ感にまとまる感じが好印象。このプレミアムタイプが瓶の塗料として出てきたのが、これまでに使っていたつや消しクリア(H20)でした。

 自分にとってこの「白化しない」という特性はなによりも優先すべき問題だったので、瓶塗料になってもその特性がそのまま維持されていた時はうれしく思ったもんですよ。
 で、今回。
 そのへんが変わっていないかを確認するために、新しいつや消しクリア(GH101)でも意地悪なくらいに厚め厚めに吹いてみたんですが、一切白化する気配はありませんでした。これの後に肌色の少し凸凹して塗料だまりができそうな形状のパーツも厚めに吹いてみましたけど、やっぱり全然問題なし。

 これなら安心して使えるということで、今後は全面的にこちらのGH101につや消しクリアは乗り換えることに決めました。

地味にうれしいのが瓶のサイズ

 最後に、ちょっとしたことなんですけど地味にうれしいポイントをひとつ。

 H20が容量10mlに対して、GH101は容量が18mlに増えています。それにともなって値段も上がっているので、単純に「容量が増えてお得!」という話ではないのですが(容量単価自体は安くなってはいます)、自分の中で確実にうれしいのがその瓶のサイズ。

 当然ですけど、以前と比べて倍近いサイズになっているわけですよね。

 空き瓶は、混色した塗料やエアブラシ用の希釈塗料や筆洗い用のシンナー入れなどに使うので、瓶のサイズが大きい方が使い勝手が良くて助かります。

 これも、地味~なんですけど、今回GH101を使ってみて、うれしかったポイントのひとつです。

コメント

  1. デコピン より:

    私は手塗りが主なので、H-40フラットベースを塗料に混ぜて使っていました。入れる量によって思ったようなつや消しにならず何度悔しい思いをしたことか。
    吹き付けた方が綺麗なつや消しになるのですね。
    やはり、スプレー装置を揃えないとダメかなあ。そうなると以前イシクラさんが紹介していた充電式が良いかなあ。

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