iPad Proは初期型が出た時にApple Pencilとあわせて飛びついて、その後、ラフ書きやネーム出し、校正作業など様々な用途に重宝してきた端末です。
もう購入から4年以上過ぎて、バッテリーは心許なくなってるし、風呂蓋カバーも純正品がなくなって安物代替品を漁る日々。しかも本体側の磁石がずれちゃったみたいで、どのカバーをはめても蓋がきっちり閉まらなくてカパカパしちゃう。
それでも、いまだに校正作業には無類の強さを発揮していて、買った当時の印象のまま今も愛用しています。
これだけの期間一軍から降りなかったって、この手の機器としては相当えらいことなんですよね。まちがいなく自分にとって必要なポジションの機械だと言って差し支えない。
そんなわけで、また次の4年間を頑張っていただくべく、先日発表になった最新型のiPad Proを、またまたApple Pencilとセットで購入しました。
4年使えるとなればケチる要素はまったくないので、スペック盛り盛り仕様にしてあります。
モデル | 12.9インチ |
仕上げ(色) | シルバー |
ストレージ | 1TB |
携帯電話ネットワーク接続 | WiFi + Cellular |
AppleCare+(延長保証) | あり |
ケース | Smart Folio |
ApplePencil 2 | あり |
初期型iPad Proとの外観比較
手元にある初期型iPad Proと比較するとこんな感じ。明らかに小さくなっていてテンションが上がります。
初期型が膨張色の白ベゼルであることも影響してすごく小さく見える。
これだけ本体サイズがちがっていても、画面は相変わらずA5書籍の見開きを原寸で確認できる12.9インチなのは変わらずで素晴らしい。ただ、新型は画面の4隅にRをつけて丸めてあるのが引っかかります。
4隅まできっちり誌面イメージを再現した表示で確認したいので、こんなところをデザイン優先にしないで欲しい。新型のiPad Proで唯一といっていい(そして微妙に大きな)マイナスポイントです。
両者を重ねてみると、物理的にこれだけの差があります。
厚みはこう。
数字で見ると初期型が6.9mmに対して新型が5.9mm。見た目には大きな差を感じません。ケースをつけた状態でしか使わないので、それで見ているからというのもありますが、側面が直角で構成されている新型に対して、初期型は緩く背面にかけてカーブしているため、持った感触はむしろ初期型の方が薄く感じる点が大きく影響していると思います。
重量は約15%減
重量は、新型がケース付きで893gに対して……
初期型は1,046g。15%ほど新型は軽くなりました。
新型は全長が短くなった分、力学的に筐体の端を持った時の指先にかかる荷重も軽くなる傾向にあるわけですから、数値以上に重さを感じなくなっています。
ペンについては不満がすべて解消されていて良い感じ
これまでiPadもiPad Proも初期型に飛びついて試してきましたが、どれもだいたい初期型というのは今ひとつ練られていなかったり無理のある箇所があるものでした。
初期型iPad Proの場合、それを顕著に感じたのがバッテリー(持続時間と充電時間のバランスが悪い)とApplePencil。ApplePencilはペン軸の重量バランスが悪く、それでいてしっかり握るのには適していない細いペン軸と、手汗で滑りやすい表面仕上げ。したがって自分の場合は、グリップに工夫を施すなどのカスタムが必須でした。
で、新しいApplePecli 2はというと……
見た目は全長が若干短くなったくらいかなーという変化なのですが、持ってみるとぜんぜん違う。重量バランスに問題はないし、表面仕上げはすべすべ仕様に変わっていて、持った時の気持ち良さが格段に上がっています。ペン軸が円柱ではなく一部平面になっているのも良いところ。机の上でコロコロ転がっていかなくなりましたし、手の中の収まりの良さにも貢献しています。
なによりも大きな変化が充電方式。ペン軸の平面部分をiPad筐体側面にバチンと磁力でくっつけて充電する新型の方式はいかにもスマートです。この磁力が意外と強くできていて、オフィスなど屋内で持ち歩いてるくらいでは落っこちそうにありません。
尻のキャップを外してiPad Proに差し込んで充電する旧来の方式だと、本体とペンを同時に充電することもできませんでしたし、何かの拍子にぶつけて端子を破壊しそうな怖さが始終付きまとっていました。
やっぱり初期型は色々無理が……と思わずにはいられない充電光景です。
この初期型iPad ProはApplePencilともども家族の共有端末として余生を送る予定でいます。そうなると気になるのがApplePencilの細々としたパーツの保管方法。絶対価値のわかってないやつらにこれを渡すとすぐにあれもこれも無くしそうな気がする。
それについては、以前お試しでいただいた下記のケースがめちゃくちゃ良かったです。
この時はグリップをつけていたので使えませんでしたけど、それを外してしまって良ければ一式がもの凄く綺麗に収納できるんですよね。
もっとも、AppelePencil 2であれば、そうした「細々したパーツが無くなる」恐れ自体がないわけで。完成度ぜんぜん違うなと感心するばかりです。
あ、ペン性能については元々不満を覚えていなかったので、旧型新型で特に細かく描き比べてみるようなことはしていません。
付属のUSB ACアダプタはUSB PD仕様に
個人的にiPad Proを買い換える一番の原動力となったのがこの点。本体下部にあるLightning端子がUSB-C端子に置き換わったことです。
スマホはすでにiPhoneからAndroidに移行済みなので、これで身の回りからLightning端子を完全に排除することができました!すごく嬉しい!
ノートPCとスマホとタブレット(とおまけでNintendo Switch)がすべて同じケーブル、同じUSB-ACアダプタ、同じモバイルバッテリー(あと多分同じオプション機器)で使えるようになるんですから、すごくスッキリするんですよね。さようならLightning端子!心からさようなら!
それにともなって、付属のUSB-ACアダプタも、USB-C仕様のものが同梱されています。ケーブルは若干しなやかさに欠けるきらいはありますが、細身で携帯性は良さそうです。
アダプタの出力は18Wモデル。
もう文字が小さすぎてカメラで撮って拡大しないとおじさんには視認が難しいんですけど、出力仕様は 5V 3A / 9V 2A とあります。5V 3AがあるならNintendo Switchのドックにも使えますね。いい感じです。
まとめ
そんなわけで、ここ数日は暇さえあれば新しいiPad Proをずーっとべたべたさわって過ごしてます。ただ、個々に挙げた細かい点を除けば、実のところ初期型iPad Proとそれほど使用感にちがいがあるとは思っていません。ところどころ反応の良さを感じる時がちょこっとだけあるくらい。
これは悪い意味ではなくて、それほどiPad Proという製品ラインは良くできたものだったんだなと改めて。その上で細かい点が自分にとって最適化された今バージョンが、今度どのように活躍してくれるのか楽しみです。