バイクに CarPlay(もしくはAndroid Auto)対応モニタ Maxca C5 Pro を取り付けよう – その3

 バイクにCarPlay対応モニタつけたぞーの完結編。実際に使ってみた使い心地などを最後にまとめてみたいと思います。
 ちなみに製品はこちらのもの。Maxca C5 Proです。

AliExpress Maxca Online Store

 自分への覚え書きも兼ねて、スペック表も載せておきます。

製品名MAXCA XPLAY C5 Pro
CPUSunPlus SPHE8368U 1GHz Dual Core
RAM512MB
ROM2GB
OSLinux OS (1.2 Beta)
Display5.0inch IPS Screen 800 x 480 pixels 静電容量式タッチパネル
WirelessWiFi / Bluetooth 5.0
拡張ストレージmicroSD ≦ 64GB / USB ≦ 64GB
対応規格ワイヤレス Apple CarPlay / ワイヤレス Android Auto / Bluetooth Music Streaming / USB Multimedia Player
対応フォーマット (Audio)MP3 / WMA / AAC / AC3 / OGG / FLAC / APE
対応フォーマット (Video)AVI / MPEG / MKV / MOV / MP4
消費電力5-15W
防水規格IPX7
その他ビルトインマイク搭載 / ビルトインスピーカー搭載(3W)

 製品の同梱品や、ハンドルマウントの様子は、同記事のその1、その2をご参照ください。

 最近は好天が続いてバイクでお散歩するのに良い感じなので、これの試用とラーメン探索ついでに外房方面を1日うろうろしてきました。

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起動に時間はかかるけど、あまり待たされるような感覚はない

 モニタの起動→CarPlay接続→ナビ画面表示の流れが完了するためにはだいたい30秒~1分程度の時間を要します。時間に幅があるのは、BluetoothでiPhoneを見つけて接続する時間に波があるからです。
 最近はバイクに搭載したリチウムイオンバッテリーの儀式も兼ねて、バイクのキーをONにしてからヘルメットを被ったりグローブを装着したりしているので、その後でエンジンをかけてアイドリングが落ち着く頃にはCarPlayの接続も終わってナビ画面が表示されており、特にこのモニタの起動を待つような感覚はありません。

 もっとも、グローブをつける前にスマホ側で目的地設定やナビを開始させておけば、それがそのままCarPlay接続後も引き継がれて勝手に画面表示されるので、起動を待って発進する必要自体がそもそもないとも言えます。これは休憩後の再スタートでも同様で、使用感としては「スマホをナビ代わりに」ではなく、自動車のビルトインナビをはじめとする、ナビ専用機にとても近いです。

なんといっても画面が綺麗

 使ってみて一番感心したのが画面の綺麗さです。特に輝度。

 この日はカンカン照りで、目を細めるほどのまぶしい日差しの中だったんですが、その直射日光をもろに食らうほぼ平面の配置にした画面でこの視認性です。スマホだと輝度最大でも日中は見づらかったりするものですが、さすが専用機というか、輝度に対する不満はまったくありません。あと表面処理が適切なのか、反射して見づらいというケースもありませんでした。

 5インチで800x480pixelsという解像度も十分に精細で、粒状感が目に付くようなこともなく、総じて画面表示まわりには良い意味で気になるところが皆無でした。ごく自然に、欲しい表示品質が得られている印象です。

タッチパネルのレスポンスは旧世代感がある

 一方で、画面をタッチして操作しようとすると、残念さが少し出てきます。

 まず一番残念だったのが、感圧式タッチパネルではないこと。そのため、布製のグローブを装着していると画面が反応してくれません。クレードル背面には感圧式タッチパネル用のタッチペンが付いていることから、感圧式を想定してたと思うんだけど、なんでだろう。こっちのパネルの方が仕入れが安かったとかかな……。

 そしてさらに、じゃあ静電容量式ならそれはそれでレスポンス良く使えるしいいかと割り切りたいところですが、タッチ操作のレスポンスは、感圧式に非常に近いです。つまり良くない。画面の表面処理も(おそらくは反射低減のために)摩擦の強いひっかかりがあるタイプなので、スマホのように滑らかな操作感とは無縁です。ドラッグ操作がいちいちひっかかる感じで気持ちよくありません。

 もっとも、不思議なことにスマホは100%反応してくれないような、スマホ対応じゃない厚手の革グローブでもこのモニタの場合は反応してくれるので、なんかそういうチューニングの結果なのかもしれません。

 さわった感じは感圧式で、使った結果は静電容量式という、ちょっと不思議なモニタです。
 (一応メーカーに問い合わせて、感圧式じゃなくて静電容量式だよという回答はもらってます)

Bluetoothまわりに若干不安定さが残る

 前回の記事で「Bluetoothまわりの認識は若干不安定さが残る」と書いたんですが、この日もその症状は少し出ていました。たまーに起動直後、iPhoneとの接続にずっこけることがあるみたいなんですよね。そうするとペアリングキーを延々表示し続けてCarPlay接続が先に進まないので、iPhoneでBluetooth設定を開いて手動で接続処理を行わないといけません。
(よくよく商品の説明を読んだら、スマホにAppleWatchなどのスマートウォッチを接続してると、そっちに引っ張られてしまって接続に失敗する現象が出る模様です)

 この日も、ラーメンを食べて、その近隣の店に立ち寄って、さあ日も傾きはじめて来たし帰るかーと出発しようとしたらこの症状が飛び出しました。

 これ、出発してからこの症状が出るとかなり痛いので、上の方で「起動を待って発進する必要自体がそもそもない」と書きましたけど、Bluetoothの接続にしくじってないかぐらいまでは確認してから出発する必要がありそうです。

そんなわけで総評です

 残念ポイントとしては次の3点。

  • 感圧式タッチパネルじゃないから、グローブによっては反応してくれない。
  • Bluetoothまわりの動作が少し安定性に欠ける。
  • 内部時計を保持しないので、昼夜の切り替えを手動で行わないといけない。

 最後の「内部時計うんぬん」というのは、このモニタには昼夜のモード切替があって、それぞれに輝度設定を割り当てておくことができるんです。昼は輝度最大、夜は輝度1/3くらいでいいやーみたいに設定できる。
 ところが本体の中に時刻を保持する機能がないため(起動する度に0:00になる。CarPlay接続すると接続中はその時計と同期してる)、昼夜の判定を自分自身で行うことができません。なので、昼夜の切り替えは手動で行わないと駄目なのです。そしてそれを切り替えるためには画面を「APP一覧」→「Maxcaアプリ」→「昼夜切り替えアイコンをタップ」と手順を踏む必要があってめんどくさい。
 色調についてはiPhoneの方で昼モード夜モードを切り替えてくれるんですけど、それだけだと、めっちゃ輝度の高い夜画面になっちゃうんですよね……。

 じゃあお気に入りポイントはというと、それ以外すべて。
 正直上であげた残念ポイントのように、「なんか粗が残ってるよね」みたいなところは確かにあります。けれども、それを加味しても、「ナビ専用機(レベルのもの)がハンドルに常設される」「中身は常に最新の地図になっている」「スマホを乗り換えてもその環境が維持されている」のはものすごくメリット大なわけですよ。しかも画面が見やすくて、UIもグローブ操作を前提とした大きなアイコンが配置されてる。

 これが2万円弱。仮に事故ってぶっ壊れても損失は2万円弱。今どきの高額になったスマホをマウントしてぶっ壊した時とは損失の額が一桁ちがっています。

 スマホは安心できる場所に収納しつつ、スマホナビの良さだけは享受できる選択肢として、ものすごくおすすめできる品だと思います。

おまけ: タッチペン作っちゃいました

 ただ、グローブを選ぶのはやっぱり嫌なので、そこだけは自分で対策しておくことにしています。タッチペンをクレードル脇に貼り付けるようにしました。

 100均で買ってきたタッチペンを適当な長さにぶった切って、表面の色が気に入らなかったのでヤスリで剥がして地肌のアルミ色にして、ペンのキャップと台座を3Dプリンタで作って、同じく100均で買ったスパイラルコードストラップで両者をつなぎました。

 ペンのキャップと台座には小型のネオジム磁石が埋め込んであるので、近づけるとパチンとくっつきます。

 ストラップの紐が少し気に入らなかったので、ストラップ両端のキャップも3Dプリンタで出力して、そこに余ってる手持ちのストラップからリングを移植してつなぎました。

 こっちの方が目立たなくていい感じですね。

 で、外装用の強力両面テープを使って、クレードルの脇にぺたりと貼り付ける。

 見返してもらうとわかるんですが、この記事の試走時には、すでにこのタッチペンも装着済みで、これのテストも兼ねてました。ほぼ想定通りに使えたので、自分の中では「感圧式タッチパネルじゃない」ことによるデメリットは今は消えています。

  1. デコピン より:

    もばらーめんのレポートもお願いします。

  2. もか より:

    ペン右側へのセットなんですね

    • きたみりゅうじ きたみりゅうじ より:

      なんも考えず普通に利き手側につけてます(^-^;

      • もか より:

        ああ利き手側、なる。。。
        反射的に、あれアクセル側だと・・・って思ってしまっただけなのでした。確かに別に走行中には操作したりはしないでしょうし。

        • きたみりゅうじ きたみりゅうじ より:

          ですねー。走りながら使うものなら左手ですけど、ちょっと脇に寄せてちょんちょんと操作する感じになるので右手で。

  3. pxd04615 より:

    初めまして。

     私もxplay c5 proを買ってみました。先日、ツーリングで使ってみましたが、なかなかいい感じです。スマホだと電源供給の関係で雨の日は使いにくいですが、スペック通りなら濡れても大丈夫そうです。

     あと、ホーム画面右上の太陽マークを押すと月のマークになって、明るさが変わりますよ。Carplayの画面から戻ることになるので面倒なのは変わらないですが…。

     モトグッチはいいですね。今後も面白い記事(と絵)を楽しみにしています。

    • きたみりゅうじ きたみりゅうじ より:

      はじめまして!

      上の方に書いてある『「Maxcaアプリ」→「昼夜切り替えアイコンをタップ」と手順を踏む』の箇所が、太陽マークのアイコンを押すことを指してました。あれがCarPlayの画面からワンタッチで押せるといいんですけど(^-^;

      でも、このモニタ自体はいい感じですよね。バッテリーがないから熱問題もなさそうだし。雨の日にタッチパネルが誤動作しないかだけちょっと不安かな…。

      是非また遊びに来てやってください!書き込みありがとうございました!

  4. TT1 より:

    はじめまして。
    XPlay C5 Proで検索してこちらのブログ様に辿り着きました。貴重な情報をありがとうございます。
    ちょっと気になったので質問させて頂きたいのですが、電源はUSB-PDの端子から取ることって可能でしょうか?
    もし取れたら取り付けが楽になるので購入しようかな…なんて思ってます。

    あとMOTO GUZZI V7、フォルムとカラーがとても素敵ですね…

    • きたみりゅうじ きたみりゅうじ より:

      うちの製品と同じであれば、その1( https://oiio.jp/entries/13798#NAKAMI )の写真にさりげなく映ってるんですけど、クレードルの電源をUSB-Aからとって使うケーブルがついてます。なのでこいつをUSB-A→USB-Cに変換するアダプタを経由することで、USB-PDで電源をまかなうことができると思います。

      愛車ほめてくださり、ありがとうございます~!

      • TT1 より:

        おお!ありがとうございます!
        USB-Aで動くってことは結構省エネなんですね…

        白いタンクにブラウンのシートがとても素敵だと思います…!

        • きたみりゅうじ きたみりゅうじ より:

          ありがとうございます~。

          ちなみにクレードル抜きで本体だけなら、横の蓋をあけてminiUSB端子を挿してUSB電源で駆動させることができます。この場合、今どきのよくあるUSB-Aの2.4A出力のポートにつないで動作してますので、その程度の消費電力ですね。

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