注文していたオイルが届いたので、MOTO GUZZI V7 STONEのトランスミッションオイルも換えてやることにしました。
エンジンオイルとギアボックスオイルを交換した様子はこちら。
この2つを交換したら各部の感触が目に見えて良くなったので、だったらトランスミッションオイルも…と欲が出た格好です。さすがにここはそんなに違い出ないんじゃないかなーと思ってるけどさてどうでしょう。
ちなみに今回注文していたオイルはこちらの品。
多分ハーレー向けだと思うんですが、指定粘度で探していたら「ハイポイド ギア用(つまりシャフトドライブ用)」と掲げてあるところが気に入りました。
オイル排出時は、タイヤやホイール周りを汚さないように気をつける
作業手順は簡単で、ハウジングのボルトを抜いて中のオイルを排出して、その後下側のボルトだけ締めて上からオイルを注ぎ込むという流れです。
ただ、何も養生せずやってしまうと、場所的に後輪のタイヤとホイールがオイルまみれになっちゃう。なので排出時には簡単な導出路を設けて、オイル受けにだけ流れていくようにしてやりましょう。
こんな感じ。
オイルが抜けやすいようにハウジング上部のボルトを外して、次に下側ドレンボルトを外すと、ドロッとしたかなり粘度の高そうな液体が排出されてきます。
黒い粉みたいなのが散見されるけど、これは鉄粉か、それともモリブデンが添加されていたのかどっちだろう。
取り外したドレンボルトはいつものように先端が磁石になっていて、その黒い粉みたいなものがこんもりと付着していました。鉄粉っぽくはないんだよなー。やっぱりモリブデンかな。ウエスで拭き取って、綺麗にしておきます。
粘度が高いので、なかなかすぐにはすべて排出し終わってくれません。待っている間暇なので、プラグのチェックでもしておくことにしました。カバーを外して~と。
V7はエンジンの頭がタンクの横に飛び出しているので、プラグへのアクセスがめちゃくちゃ楽なんですよね。
取り外してみると…うーん、なんか白いような。焼けすぎ?Rapid Bike Easyを付けるまでは混合気を限界まで薄くされていたはずだから、そりゃ白くもなるか。
ぼちぼち走行距離も1万kmを超えるはずだから、1回交換してもいいのかな。
とかやってる間に排出も終わったので、新しいオイルを油差しに指定量入れてやります。170cm3…って、170mlってことでいいんですかね?
そうしたらハウジング横側のオイルレベルチェックホールのボルトを外して、下側のドレンホールはパッキンを新しくして元の通りに締めちゃいます。で、油差しで上からちゅーっと入れてやる。
こうしないと手持ちの漏斗じゃ穴が狭くて入れられなかったのです。
固くてなかなか入っていかないオイルを、のんびりゆっくりちゅーちゅー入れながら、たまにレベルホールを確認。ここから少し漏れ出すあたりで注入を止めるつもりです。
で、盛大に溢れました。ちゃんと見てたのにー。
オイルが固いから、下へ落ちてくるまでのタイムラグがけっこうあるんですよね。それも計算に入れてたつもりが、まあ全然予測が足りてなかった。後から後から溢れてくるので、すべてを諦めてタオルさんの包容力にお任せすることにしました。僕は現実逃避にスマホと戯れてます。
そうして待つこと10分くらい。ようやく溢れ出るのも落ち着いたので、出口付近を綺麗に清掃して…。
そしたらオイルレベルチェックホールのボルトを元通り締める。ハウジング上部の注入口も、こちらは新品パッキンを付けて元通りに締める。作業終了です。
硬質なショックが消えてくれた
片付けの前に、軽く近所を流して交換前後の違いを確かめてきました。
たぶんそんな違わないんだろうなーと思って流してたんですが、アクセルオフ→オンの時に「カツン」と来る硬質なギアの噛み合う衝撃が消えていました。
チェーン車だとアクセルオフ→オンの流れで、たるんだチェーンが再び伸びようとして、ピーンと張った瞬間にちょっと衝撃がありますよね。それを避けるためにアクセル開度やリヤブレーキの引きずりなんかを利用してチェーンの張り具合を自然と調整する癖がつくと思います。あれと同じような衝撃がシャフトドライブにもあるんですけど、チェーンよりも状態が把握しづらかったり、チェーンよりよほど硬質なショックだったりするので、少し「このへんの感触はチェーン車より苦手かも」と思う原因になっていました。
その硬質な感触が消えて、それでいてシャフトドライブのダイレクト感が損なわれているわけでもないので、特にアクセルオフ~ブレーキング~くるんと曲がってアクセルオンの流れがすごく気持ちいい。
この箇所については、常時歯車が噛み合ってるわけだから、換えても実感を伴うほどの違いは出ないだろうと思っていたんですけど、甘かったみたいです。
ほんとこのバイク、面倒見た分だけちゃんと気持ち良くなってくれるなあ。
たしか包丁の切れ味について研究した論文か何かだったと思うんですが
「切れ味の低下と使用者の感覚の鈍磨(慣れ)が一致するので気づかない」
とか何とか。
道具の手入れというのは、物を問わず大事なんですねぇ・・・
まさにそれですね~!
知らずに慣れて感覚に補正をかける人体もたいしたもんです(^-^;