そろそろ今年も店じまい

 年内に行うべき仕事は一通り終わり、駆け込みで一件新しい仕事依頼が舞い込んできたので、来年はその対応からガッチリはじめましょうかね……と思いつつ、ぽつりぽつりとのんびり帳簿を整理しています。
 このタイミングで年内の収支をあらかた整理しておくことで、ふるさと納税も使える枠を把握しながら申し込むことができるし、二月にはじまる確定申告にも余裕をもって対応することができるんですよね。
 昨年はドタバタしてて無理だったように記憶してるんですけど、今年はそのへんゆったり構えて終わることができそうです。

 こちらのエクセルシートも、今年は無事活用してやれそうです(そういえばこの時以降で計算かわってないのかチェックしてないな)。

 ……とゆったり構えてたらつい先日、酒を飲んですっころんじゃって右手親指の爪が半分剥がれる怪我を負ってしまってペンが握れません。まだ年賀状も描かなきゃいけないのにこれはどうしたものだろうか。しくしく。

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今年は色々と種をまいた年だった気がする

 今年はどんな年だったかなーと思えば、特に仕事面で言えば、色々と可能性の種をまいた年だったように思えます。残念ながらその中で一番のメインに据えていた「3Dでキャラクタモデリング→キタミ式解説の映像化→YouTubeチャンネル開設」の流れを実現させることは叶いませんでしたが、「3Dで何かをやる」ことに対するハードルはかなり下げることができました。
 できればこの路線はもう少し掘り下げていって、何かしらにつないで行きたいところです。

 ひとまずは来年の目標として、自分で作ってみたキャラクタの造形物や液タブのペングリップあたりを並べて、今年視察しにいったらやたら楽しかった『デザインフェスタ』に出展することを目標のひとつにしたいと思っています。

 あと、キャラクタ造形物の実物を見た知り合いのカメラマンさんから(柔らかいタッチの写真がとても素敵な方)、「このフィギュアを使って絵本にするの良さそう!」とコメント&作例をいただいたので、その路線もなんかできないかなあと考える一年にしたいです。 

とはいえ映像化も無駄じゃなかった

 映像化の方も、駄目は駄目なりに、動画用の絵コンテを切って作業フローに乗せてみたり、スタジオでBGMを録音して映像とあわせてみたり、合成音声でアフレコしたりと、一応完成はさせた(けど見せられるクオリティに達しなかったのでお蔵入りにした)ので、一通りの知見を得ることはできたんですよね。

 個人的にはこの「一通り完成させるとこまでやってみた」か否かはとても大事だと思っています。イラストでも漫画でも、多分その他の制作物すべて、「こんなものを作りたい」と完成図を想像した上で、その(一応の)ゴールまで持って行くことで、やりたいことだけじゃなくてやらなきゃいけないことにも手を突っ込まなきゃいけなくなるし、そこでぶつかる壁とか想像と実力の差異とか、あと何が自分に足りていないかとかがはじめて見えると思ってます。

 まあ、そうやって見えた結論が「自分とスタッフさんの両方にまだスキルが絶対的に足りてなさすぎる」だったんですけどね。
 じゃあ絶対的に足りないところから、自分自身が足りるところまで修行するのかって考えたら、多分「スキルを持っている人に外注した方が他の仕事との兼ね合いも考えたら絶対効率が良い」と判断して一時保留になりました。

 このへんは、また別件の仕事を通してなどでそれぞれが腕を磨いて「今ならやれる」となるのか、そういうスキルのある人を見つけてきて「これならやれる」となるのか、そこはぜんぜんわかりませんけど、そのへんの判断も含めて、良いタイミングが来たら復活させたいなーと思います。

フリーランスという立場に付随して抱えていたコンプレックスが消えた

 上でちょっとスタッフさんの話が出ましたけど、「種をまいた」という意味ではその最たるものがスタッフさんに対する教育だったと思います。

 実はフリーランスで仕事をしていて、自分自身の仕事がどれだけうまく回るようになっても、いや回るようになったからこそ芽生えてきたコンプレックスがあります。
 それは「人を育てていない」ということ。
 サラリーマンをやっていた時は、毎年新人が入ってきて、先輩として接したり教育係になったりすることで、自然と誰かをお世話していたんですね。で、なんやかやと教えたりもしてた。

 フリーランスになった方が簡単に稼げるなーとそこを飛び出したものの、そうするとどれだけ上手くいってもそこにいるのは自分1人だけ。誰の面倒も見ていない。ただ自分の利益を追求してるだけ。

 これが……こう、何も社会に貢献していないような気がして、じわじわとコンプレックスになっていたのです。

 そのコンプレックスが、この一年で綺麗さっぱり消えました。

 スタッフさんの、新しいことに忌避感を抱かずまっすぐ覚えようと頑張る姿勢のおかげで、自分の抱えていた仕事はかなりの範囲で手伝ってもらえるようになりました(まだ作業スピードとか色々伸ばすべきところは多いけど)。教えれば教えただけ何かしらの糧にしてくれるから、どんどん水を与えて育ててたら、その成長を認めてくれた編集さんから連載の仕事をいただいて、無事完走して評価を高めて、来月あたり第二弾の新連載がはじまると聞いています。

 多分来年は自分名義で書籍を出す目標も達成するんじゃないでしょうか。
 まあ、明るく頼もしくなったもんです。

 最近の言動を見ていると、うちの面接を受けた時の「どう生きていったらいいかわからない」「路頭に迷う」状態はなくなって、自身の将来が楽しみになってきているような印象を受けます。
 それを見てると、何かしら生きるための術を少しは渡すことができたんじゃないかなあと思うんですよね。じゃあまあ、ここに1人は確実に自分が育てたと言える人間がいるんだから、それ以上は欲をかかなくてもいいやーと。そんなことを考えて気がついたら消えていたというわけです。コンプレックス。

それでは皆様、よいお年を

 そんなこんなで、今年は様々な角度から、例年にないインプットを自分自身に与えてやれたと思います。
 できるなら、それによって実った何かを、来年は皆様にお目見えできるようになれるといいなあ……なんて思いつつ。

 今年もお付き合いいただきありがとうございました。
 また来年も、どうかよろしくお願いします。お互い、おもちの食べ過ぎには気をつけましょうね。

  1. もう より:

    いやー、親指の爪ですか。
    昔、バイクでこけて親指爪の中に血豆つくっちゃって。
    それを仲間がいるバイク屋さんにサルベージしてもらった時に千枚通しで爪に穴開けられて血抜きしてもらった記憶が。

  2. デコピン より:

    ライターさんで、利き腕の親指の怪我は痛いですね。
    私は結婚式の1週間前に、テニスで転んで利き手甲の骨にひびを入れちゃいました。なので式は利き手のギブス姿で行いました。新婚旅行のスキーも急遽ミトンを購入し、片手ストックで滑りました。北海道のパウダースキーで良かったです。

    • きたみりゅうじ きたみりゅうじ より:

      思ったより色んな作業が滞るので、親指大事なんだなーと痛感してます(笑)

      デコピンさん、テニスにスキーにと、スポーツマンですね~。

  3. 茂原のz より:

    人を育てながら実は自分も成長しているんだと実感できると思いますよ。御身大事に

    • きたみりゅうじ きたみりゅうじ より:

      ありがとうございます。
      今年もよろしくお願いしますm(_ _)m

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